2008年9月26日金曜日

第二十二夜/目玉模様はヒカゲチョウ

昼食を済ませ、ふと店の外を見ると外テーブルのイスに一頭のチョウがとまっていた。天気は雨上がりで気温も低い、普段は元気で写真を撮るにも近づきにくいヒカゲチョウも今日ばかりは動きが鈍い。このチョウは花には来ずにもっぱら樹液や腐った果実、時にはカエル等の死骸(しがい)に集る。樹皮や地面では目立ちにくい翅色もプラスチックのイスではさすがに目立つ。ヒカゲチョウの仲間は地味ではあるが、翅の目玉模様(めだまもよう)がそれぞれ種類ごとに違って面白い。このチョウの仲間は、後翅(うしろばね)の目玉模様がピンセットでつまんだような形に無くなっている個体を良く見かける。これは捕食者(ほしょくしゃ)の鳥がこの目玉模様の部分をねらって来るからと言われている。しかし見ようによっては二つの目がこちらを見ているようでもある。いずれにせよこのチョウを見つけた鳥は、この目玉を見て何かを考えるだろう。この個体は翅の鱗粉(りんぷん)が薄くなっているが、幸いまだ大丈夫なようだ。【2008/09/26】
Photo:ヒカゲチョウ(ナミヒカゲ)@滋賀県近江八幡

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