なんかすごいものを見てしまったな〜と思う。歩いているセミの全身に白い突起物が無数に出ている。セミは死んでいるのだが、その姿は生きているようでもある。
調べるとすぐに判った、これはセミノハリセンボンというセミに発生する不完全型の冬虫夏草(キノコの一種)である。林内の地表あるいは樹幹上のセミ成虫に生じると言う、つまり死んだセミに出るのではなく、キノコが生きているセミを殺し、その結果この突起が発生するらしい。いやなかなか恐ろしい。Photo:2014/09/02 @京都御苑、京都市
私たちの暮らしのそばで多くの生きものも暮らしています。よく見るとそこには私たちの想像もつかないすごい出来事や新しい発見、豊かな創造性、芸術性・・・なによりも変化に富んだ命があります。そんな生きものたちの暮らしや季節の様子はどこか懐かしくもあり、未来的でもあります。
Since July,2008
我輩は新種のキノコである。和名はまだ無い、もちろん学名も無い。名前がないのも困るので世間では、仮に「豊後壷松茸(ブンゴツボマツタケ)」と呼び始めたらしい。我輩は第一例として2005年7月に大分県佐伯市、その後第二例、第三例が京都御苑で見つかった。ちなみに第二例は種の同定のために大分県に送られた。その第四例目が今日見つかった。最初の一個を除いては、国内では京都御苑以外に見つかっていない。自分でも判らないのだが、アラカシか他のきのこに寄生すると言われている。色も香りもマツタケに似ているが、味は判らない、安全かどうかも判らない。なぜならあまりに少なくてだれも試食してくれないからである。Photo:2010/07/06 @京都御苑、京都市
今夜は先週、京都御苑で見つけたキノコを紹介。どんな生きものでもそうなんだが、見つけようと思っても見つからないものだ。このキノコもそうだった(実際に後日行った時は見つけられなかった)、倒木のそばに立って昆虫を探していた時に偶然目についた。形と色がなんとも不思議で印象的。昔、おやつに食べた「アポロチョコ」(月面探査機のアポロ号に似ていたからだと思う)に似ている。和菓子の様でもある。パラシュートの様でもある。どこか地球外生物の様でもある。早速、図鑑で調べる、「オチバタケ」の仲間らしいが確信が持てない。キノコの佐野先生に写真をメールで送り、名前を教えて頂く。キノコは「スジオチバタケ」であると言う、そして興味深いコメントが・・「押し花のようにして"しおり"に出来ますから、試して下さい。乾燥したきのこをコップの中の水に浸せば、復元しますよ」とあった。やっぱりキノコは不思議な生きものだ。(そんなことを発見した人も不思議だが)Photo:2009/05/09 @京都御苑・母と子の森
京都御苑・母と子の森の朽木でキセルガイを探していた時におもしろものを発見。それは朽木のほどよくこなれた部分から出ていた。形は火鉢、質感は黒いマシュマロのような感じである。触ってみると想像通り少し固いがマシュマロの感触。小さなキノコらしい。早速、写真をキノコ専門家のS先生に送る。のちに「オオゴムタケの幼菌(らしい)」と返事を頂く。名前に加えてキノコをカットすれば中身は透明性のゼラチン質の組織が見え、火鉢状の内側に胞子を作るとも教えて頂いた。調べてみると「チャワンタケ」の仲間とある、火鉢ではなく「茶碗」だった。しかし、じっくりと見ていると水木しげるの描く妖怪のような気配があって、それは今にも歩き出しそうだった。京都御苑は歩く先から面白い生きものと出会える。【2008/09/30】