2015年3月31日火曜日

第七百十一夜/春の雑木林にヤマガラ

 雑木林に春が来た、ヤマザクラは咲き、エノキの新芽に越冬から覚めたゴマダラチョウの幼虫が登ってきた。そんな花や新芽をひとつずつ丹念にめぐるヤマガラ(Parus varius 英:Varied tit)の姿を見る、彼らの狙いはまさにこのような蝶や蛾の幼虫。「ムームー」という甘えたようなヤマガラの鳴き声が林のあちこちから聞こえて来る。彼らもそろそろ巣作りにとりかかるだろう。Photo:2015/03/31 @京都御苑、京都市

2015年3月29日日曜日

第七百十夜/ハリスホーク

 手にタカを止まらせて外出の訓練をする男性に出会う。写真を撮らせて頂く。話を聞くと、このタカは生後1年のハリスホーク(=モモアカノスリ Parabuteo unicinctus 英:Harris Hawk)だった。特に鷹狩りに使うと言うことではないらしく、ペットとして飼っているようだ。話をしている間も時おり表情が険しくなる、近くで鳴いているスズメやヒヨドリに反応しているのかと思いきや、車やバイクの音に敏感だということだった。成鳥になると名前のとおり、モモ部の羽が赤褐色になり美しいと言う。Photo:2015/03/29 @近江八幡市、滋賀県

2015年3月20日金曜日

第七百九夜/美雲に鴨群れ飛ぶ

 豪雨が去り、夕焼けが空を照らす、ダイナミックで美しい雲が生まれ、流れていった。雲を背景にカモ達の群れが翼の鋭い風切り音と飛び去る。こんなシーンを見れたことだけでもフィードを訪れた価値がある、幸せに尽きる時間。カモ達の北帰行も近い。カモ類は、カルガモ、マガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、コガモ、ヒドリガモなど。Photo:2015/03/19 @西の湖、近江八幡市

2015年3月19日木曜日

第七百八夜/アメリカザリガニの春がやってきた

 いつものヨシ原の散歩道、何匹ものアメリカザリガニ(Procambarus clarkii)が畦の孔からはい出し歩いている。これから湿地にいくのだろうか、どのザリガニも♀でお腹には沢山の子エビを蓄えている。卵はふ化して、子エビとなりしばらくはお母さんのお腹の下にくっついている。今日初めて出会ったザリガニは左のハサミが無かった。急いで湿地に行かないとアオサギがやって来るぞ。Photo:2015/03/19 @西の湖、近江八幡市

2015年3月18日水曜日

第七百七夜/モズのペリット

 枝に休むモズの♂を観察していると、口からぽとりと何かを落した。きっと捕らえた甲虫類の頭かなにかと思い、地面を探す。「ブツ」を見つけるにはそれほど時間は必要なかった。長さ2.5cm、太さ8mmほどと意外に大きかったからである。しかもそれは甲虫の頭部ではなく、まだ湿り気のあるペリット(pellet)だった。ペリットとは、鳥類が獲物などを食べたあと消化できない羽(翅)や脚部、骨などを吐き出したものである。モズのペリットを拾えるなんてラッキーである。拾い上げよく見ると、カメムシやゴミムシの前翅らしいものが沢山含まれていた。アルコールに漬け、細かくするとなにが含まれているかが判る。つまりモズの食生活が判るのである。ちなみに匂いを嗅ぐが無臭だった。Photo:2015/03/17 @京都御苑、京都市

2015年3月17日火曜日

第七百六夜/クヌギカメムシの孵化

 冬の寒い間、クヌギの樹皮で翡翠色に輝いていたクヌギカメムシ(Urostylis westwoodiiの鎖状につながった卵塊、周りにはゼリー状のもので覆われている。この卵の色の変化があり、しぼみはじめた。今日、よく見ると孵化の真っ最中だった。この孵化したばかりの幼虫は、卵を包むゼリーのみを摂食して3令まで成長するという。この目立つ卵が野鳥に食されることなく冬を越すわけもこの卵を包むゼリーに秘密があるのだろうか。。Photo:2015/03/17 @京都御苑、京都市

2015年3月2日月曜日

第七百五夜/ヨシ原とダイサギ

 葭原の水路をゆっくり歩くダイサギ(Ardea alba 英:Great Egret)。風になびくヨシから時々、こちらを見ている鋭い目と目が合う。ゆったりと歩く姿は白く美しい。同じ大型のサギでもアオサギよりも本種の方がよく歩き、目立つ。Photo:2015/02/28 @蛇砂川、近江八幡市、滋賀県

2015年3月1日日曜日

第七百四夜/オオジュリンとヨシ

いよいよヨシ刈り作業が本格的になってきた。ヨシ原で冬を越した鳥たちも北帰行となる。オオジュリン(Emberiza schoeniclus 英:Reed bunting)がヨシの茎中の虫を食べている。見てると面白い、あてずっぽうにヨシの茎を割って探しているのかと思うと、そうではないらしい。確実に茎中にいる虫の動く音かなにかを手がかりに探しているようである。これだけヨシがあると、エサの虫は得易いかもしれないが、計算してエサをらないとあまりにも不経済であることは確かだ。あまり人を恐れないので近くでゆっくりと観察できるのが良い。彼らももうしばらく経つと北方へと帰って行く。Photo:2015/02/28 @西の湖、近江八幡市、滋賀県