2014年6月29日日曜日

第六百三十三夜/ゴイサギと魚道

 鴨川の段差部に新しく魚道が設置された。木材で階段状に堰が設けられ魚の遡上が可能になると言うもの。魚が集まるとそこには魚を狙って鳥が来る。段差の一番下には魚が集まるらしく、ゴイサギ(Nycticorax nycticorax 英名:Black-crowned night heron、Night heron)が結構な確率で魚を食べていた。夕方から活動することが多いが、子育てで餌が必要なのだろう今日は真っ昼間から魚採りに忙しい。Photo:2014/06/29 @鴨川、京都市

2014年6月25日水曜日

第六百三十二夜/ノハラツグミ

 日本にやって来たら迷鳥・稀鳥で全国から鳥好きが集まるだろうが、ヨーロッパ中東部では農耕地や草原など明るく開けた地域、市街地の公園などでよく見かけ、そこらじゅうでさえずっているノハラツグミ(Turdus pilaris 英名:Fieldfare)。日本に冬鳥としてやって来るツグミも今頃シベリアではこうやって声高々にさえずっているんだろうな。Photo:2014/06/12 @クラフク、ポーランド

2014年6月16日月曜日

第六百三十一夜/イエスズメの若鳥

 町を散歩していたら頭の上から鳥の糞が落ちて来た、上を見たらイエスズメ(Passer domesticus 英名:House Sparrow)の若鳥が寝ていた。昼間からである、時々目を開けるもののしばらくするとうとうと眼を閉じて寝てしまう。しばらくするとお腹が減ったのか近くにいた親鳥に餌をねだっている。人の子どもと同じだ。イエスズメは、南極を除く全大陸に分布する汎存種で、世界一分布域の広い鳥類である。ヨーロッパに行けばどこでも出会うことが出来る。Photo:2014/06/15 @ワルシャワ、ポーランド

2014年6月8日日曜日

第六百三十夜/羽化したヘビトンボ

 川縁の樹林地でタイリククロスジヘビトンボ(Parachauliodes continentalisの羽化個体を見つけた。ヘビトンボの幼虫は渓流に住む水生昆虫「マゴタロウムシ(孫太郎虫)」、大きな牙を持っていて結構、凶暴そうな面構えをしている。その成虫がこの虫。成虫になっても大アゴを持っていることは変わらない。羽がまた硬化していないので羽ばたきはするが飛ぶことは出来ない、なのにこちらを見て威嚇するような仕草は、凶悪そうな雰囲気。なんとも不思議な昆虫である。Photo:2014/06/08 @花背山の家、京都市

2014年6月6日金曜日

第六百二十九夜/モモノゴマダラノメイガ

 人の目とは面白いもので一旦その「モノ」へ興味がいくと、知らずに自分が探しているのか、それとも向こうから飛び込んでくるのか? 目にすることが多くなる。最近、ガ類の姿に気付くことが多い。先日、ヒョウ柄の小さなガを見つけた。モモノゴマダラノメイガ(Conogethes punctiferalis、名に「モモノ」と付くほどだから果実害虫になるのだろう。なかでもクリに最も普通に発生し、被害が大きい害虫。クリのほかモモ、スモモ、ウメ、カキ、ブドウ、カンキツなどの果実も加害する。Photo:2014/06/03 @京都御苑、京都市

2014年6月3日火曜日

第六百二十八夜/ヤブ蚊のシーズン・ヒトスジシマカ

 フィールドに出るとヤブ蚊が増えて来た。ちょうど手の甲に止まったので、その吸血シーンを撮る。蚊の口つまり、皮膚に差し込む針を挿入する時は、ほんのすこし痒みを感じるがその後はなにも感じない。もし蚊に刺された痒みが持続すれば、蚊は即座にバシッと叩き殺されてしまう。母蚊にとって卵を産むための大切な食事、命がけなのである、ここで殺されてはまずい、そこで彼らは考えた。人間に気づかれて殺されないように痛みを麻痺させ、血が固まらないように唾液を注入してからゆっくりと吸血して、十分に血を吸った後はもったいないので自分の唾液も吸い取り飛び去ろう・・・・ところが時に人間は蚊に気づいてしまう。蚊は不十分に、つまり唾液を人の体内に残して逃げてしまうか叩き殺される。そうすると体内で唾液がアレルギー反応を起こし、その結果痒みという感覚を生じさせる。
だから、いい感じで吸血しているところをへへっ・・余裕だぞと「
バシッ!」とすると、逃げられた悔しさと共に最大のかゆみが襲って来る。蚊に刺されたら、十分に血を吸わせてあげればかゆみは全然残らない。あなたはどちらを選びますか? 
写真の蚊は、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus、背中の模様が名前の由来。ちなみに♂は吸血しません。Photo:2014/06/03  @京都市
 

2014年6月1日日曜日

第六百二十七夜/ウスバシロチョウ

 陽がさし気温が上がるにつれふわふわと緩やかに飛び始めたウスバシロチョウ(Parnassius citrinarius。シロチョウと名につくが、アゲハチョウの仲間だから「ウスバアゲハ」と呼ばれることがあるが、この改名はものすごく違和感がある。命名された当時の「ウスバシロチョウ」で良いでないかといつも思う。吸蜜にやって来た個体が目の前の草地に僕をのぞき見する様にとまりとまっていた。Photo:2014/06/01 @上伊那郡箕輪町、長野県