2013年11月15日金曜日

第五百五十九夜/意外なところにゴマダラチョウ

 今日は中学校からの親友である歯医者に行った。暖かなお天気だったので散歩して自宅まで歩いて帰った。帰り道の歩道のそばに生えている高さ45cmほどのエノキの苗木に目がいった。少ない葉のほとんどが「虫食い葉」になったいたからである。歯医者の帰り道といういわけではなく、なんとなく気になったからである。すぐにその理由が判った、ゴマダラチョウの幼虫がいたからである。人も車も多いこんな歩道のそばの、しかも小さな苗木にいるとは驚いた。さて皆さんはどこにいるか判りますか? Photo:2013/11/14 @京都市

2013年11月13日水曜日

第五百五十八夜/お口が魅力のハエ

 このハエは、いつみてもおもしろ顔をしている。愛嬌のある丸い顔の先から取って付けたように長いクチバシ状に口が延びている。ピノキオのようでも、天狗の様でもある。ハエの名は、クチナガハリバエ(Prosena siberita  アシナガヤドリバエ亜科) 、興味深いのはこの顔だけでなく、成虫が産んだ卵から孵った幼虫は、自分でコガネムシ科の幼虫を探し寄生すると言う。土中のコガネムシの幼虫をどうやって探そうというのか?なんとも不思議な能力を持っている。Photo:2013/11/12 @京都御苑、京都市

2013年11月12日火曜日

第五百五十七夜/晩秋の蛾・ミノウスバ

 晩秋に発生する蛾・ミノウスバ(Pryeria sinica Moore  マダラガ科)の産卵を見る。♀はニシキギの枝先にまとまった数の卵を産み、産卵後、尾の毛束を卵の上に貼り付ける。卵はこのまま冬を越し、春にふ化した幼虫はニシキギの新葉を食べ、6月頃に蛹になる。幼虫が多発するとニシキギの葉はほとんど食べ尽くされ、夏なのにニシキギには一枚の葉も無く枝だけになってしまう姿を度々見にする。産卵する♀の近くでは、同じ様に何頭もの♀が産卵していた。近くには交尾しているペアや、尾先を背面にそらせた特徴的なポーズをとる♂も沢山いた。今日の気温は8°C、本来なら飛ぶ個体もいるはずだが、さすがに寒いのかどれも枝先でじっとしていた。Photo:2013/11/12  @京都御苑、京都市

2013年11月5日火曜日

第五百五十六夜/キバラヘリカメムシ

 今日は、暖かく気持ちのいい秋の一日だった。今日みたいな日は、虫達もよく活動する。テングチョウ、ムラサキシジミ、オオアオイトトンボが飛び出した。クサギの葉上で日光浴をするキバラヘリカメムシ(Plinachtus bicoloripesの幼虫が下からシルエットになって見えた。隣のニシキギでも日光浴をしたり、赤い実に口吻を差し込んで汁を吸っている成虫も多数いた。本種は、成虫越冬なのでこの幼虫もあと一回の脱皮で冬を迎えるのだろう。下は日光浴をする成虫。腹部の縁の黄色と黒色のストライプがなかなかきれい。Photo: 2013/11/05 @京都御苑、京都市

2013年11月3日日曜日

第五百五十五夜/唐笠茸(からかさたけ)

いかにもキノコと言う形のカラカサタケ(Macrolepipta proceraが草地にいくつも生えていた。カラカサタケは高さが30cm以上、カサの直径が20cmにも達する大型の種で、表面の色は淡い褐色、その上に表皮が破れてできた濃褐色の鱗片が散らばる。笠の下の柄には白いツバがつき、指輪のように上下に動かすことができる。だからツバと言うよりもまるで「腹巻き」である。
 カラカサタケの肉は白色で味や匂いは殆どなく、変色も見られず、汁物、焼き物、揚げ物などで食べることが出来るが、生で食べると中毒を起こす危険性があるという。キノコは上から見るよりも見上げる方が面白い。Photo:2013/11/03 @京都御苑、京都市