2008年9月23日火曜日

第十九夜/森に住む貝・キセルガイ

京都御苑には、迎賓館のすぐ北側に「母と子の森」と言う場所がある。少し小高くなった場所に大きな木が地面に置かれている。倒木は、昆虫やキノコに食べられ長い時間をかけて土に帰っていく。これは自然の仕組みを知るための大切な展示物である。ぼろぼろになった表面を見ると長さ1cmぐらいの細長い貝が沢山いた。朽木を食べている。これは陸産貝:りくさんがい(または陸貝:りくがい)と呼ばれる貝の仲間、カタツムリも同じ仲間。写真の小さな貝は、キセル(タバコを吸う道具)に形が似ているから「キセルガイ」と呼ばれる。キセルガイといっても何種類もいる、詳しい名前は判らない。ここ京都御苑には、10数種類の陸産貝が棲んでいるというがその名前も生活の様子もくわしいことは判らない。この小さな彼らは移動が苦手、環境の変化も苦手、だから彼らにとってここの一本の倒木は大きな世界、産まれてから死ぬまでここを出ることも無いかも知れない。これからはこの小さな生きものを気にかけて歩こうと思った。【2008/09/23】
Photo:2008/09/23 @京都御苑・母と子の森

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