2017年4月14日金曜日

第八百六十四夜/チョウゲンボウ

 桜咲く気持ちのいい日、一羽のチョウゲンボウ(Falco tinnunculus 英:Common Kestrel)が20〜30mの上空でホバリングをして地面の獲物を探していた。時おり急降下を繰り返し、獲物を捕らえる行動が観察できる。獲物と言ってもカエルやバッタ。以前、ある動物園で飼われているチョウゲンボウ(事故で飛べなくなった個体)の一日のエサの量を聞いたことがあり、体重の10%を基準に調整をしていると聞いた。その時の個体のエサは、ウズラ肉で20gだった。トノサマバッタの標準体重は3g程、トノサマガエルなら30g前後だろうから、一日にトノサマバッタなら10匹程、トノサマガエルであれば一匹食べれば良いことになる。Photo:2017/04/14 @平城京跡、奈良市

2017年4月13日木曜日

第八百六十三夜/センダイムシクイ

 
 ヤマザクラの花咲く枝先で「チョビチョビグイー」としきりにさえずるセンダイムシクイ(Phylloscopus coronatus 英:Eastern crowned willow warbler)。 近くにはヤマガラ、エナガ、メジロも虫を探してついばむ。食べ物に関しては競合するので混じることは不利益と思うのだが、彼らの中にはそんなことは関係ない様で、緩やかな混群をつくり樹々を渡り歩く感じ。ひとしきり食べた後は、梢でさえずりを繰り返していた。Photo:2017/04/13 @南禅寺、京都市

2017年4月2日日曜日

第八百六十二夜/春の鷹のわたり サシバ

すっかり春になってしまった。サクラの開花の頃から東南アジア諸国で越冬していた鷹達が故郷に戻ってくる。一番手はサシバ(Butastur indicus 英:Grey-faced Buzzard)達。一昨日の雨で足止めをくったサシバ達がいっきょに流れてくることを期待。風が吹くとまだまだ肌寒い、周辺はサクラも開花していない。風が安定してくると淡路島の方から海を渡って数羽、時には一羽で現れる。風に乗る彼らはあまりにも美しく、驚くほどのスピードで視野から消えていく。ほとんどのタカ達は、どこか一点に吸い寄せられているように僕たち人間が知らない場所へと消え去る。彼らの生まれ故郷の森までは、あと少しの旅程。彼らの旅の無事を祈りつつ春の陽光に感謝した。サシバ達が通り過ぎる眼下には、高倉台団地が広がる。団地に暮らす人たちは、自分達の頭の上での「ワイルドライフ」に想像もつかないだろう。いっそのこと「鷹来台団地」と改名すればいいのに。本日の成果:オオタカ(1)、ツミsp(2)、ノスリ(20)、サシバ(179)。Photo:2017/04/02 @高倉台、神戸市