2010年4月13日火曜日

第百九十六夜/ツマキチョウ

 すっかり春になりツマキチョウ(シロチョウの仲間)も飛び出した。このチョウは、桜の花の季節に現れ、GW明け頃までに産卵を終える。幼虫は梅雨までには蛹になり、そのまま夏、秋、冬を過ごし、再び春になって羽化する。以前、卵から育てた十数頭の蛹の1つが翌春になっても羽化しなかった。僕はそのまま蛹がついた枝を部屋に放置しておいた、するとこの蛹翌々年の春に羽化した。つまり2年越しで成虫になったという訳だ。これには驚いた・・・しかし自然界ではこんなこと特別なことではないのだろうとも思った。ツマキチョウの幼虫はすこし湿った場所に生えるアブラナ科のタネツケバナやイヌガラシの花実を食べる、まちの中から湿った場所がなくなると共にこれらの食草も激減した、同様にツマキチョウも減った。また本来、個体が多い種類でもない。しかし近年は増えている場所もある、そんな場所には人が観賞用に蒔いたオオアラセイトウ(別名:ムラサキハナダイコン、ムラサキハナナ、ショカツサイ)がある。特に都市公園や墓地では、オオアラセイトウを本来の食草に代わり利用したためである。写真はコナラの枝先で日光浴をする♀の個体。Photo:2010/04/13 @京都御苑、京都市

2010年4月9日金曜日

第百九十五夜/ツグミとシロハラ



 鳥たちにもお気に入りの水浴びスポットがある。人間から見ると条件は対して変わらない、隣で一緒に水浴びすればいいのにと思ってしまうが、どうもそうではないらしい。今日のシーンは、シロハラ(左)とツグミ(右)の水浴び。一羽のシロハラが水浴びをしている、近くでツグミが行儀よく終わるのを待っている(上)。しばらくするがいっこうに終わる気配がない・・・ツグミは少しずつシロハラに近づく。「そろそろ代わってもいいんじゃないか?」とでも言っているようだ(中)。しかしそんなツグミをよそに水浴びはなおも続く。ついにツグミが動いた・・・今度は、ぐぐっと近づき、「いい怪訝にしろよ!」とばかりに胸を張り睨みを利かせた。ここでシロハラ、さすが水浴びをやめてツグミの方を見る。すこし目が合ったところでシロハラが水浴び場を譲り飛び去る。さて今度は自分の番かとツグミは水につかったが・・なにがそうさせたのか水浴びもせずに飛び去ってしまった。Photo:2010/04/07 @京都府立植物園

2010年4月7日水曜日

第百九十四夜/どこで眠るツチガエル?

 ツチガエルはどこで冬眠するのか? そんなことが話題になった。さっそく探してみた。僕が想定していたのは池の水際。護岸に茂るキショウブの根際の枯れ葉を丹念に除き・・・するといとも簡単に姿を現した。全部で4匹見ることができた。さすがに動作は緩慢。本格的に現れるにはもうしばらくかかりそうだ。今日は、キチョウ、ビロウドツリアブ、ナミアゲハに加え、なんとトンボ(種は判らない)までが現れた。Photo:2010/04/06 @京都御苑