2008年9月10日水曜日

第九夜/モリアオガエル

 虫が続いたので今夜は虫を食べるモリアオガエルの話し。このカエルは大人の手の平の1/4から1/2ぐらいの大きなアオガエル、オタマジャクシの時期は水中生活だが、カエルとなってからは水辺近くの樹上で暮らす、水にはほとんど入らない。そして産卵の頃だけ水面近くに降りてきて、張り出した木の枝に泡に包まれた卵塊を産みつける特異な生態。このカエルが近年まで近所のお寺・黒谷さん(黒田光明寺)の池に産卵にきていた。一昨年、その蓮池が新しくコンクリートで防水整備がされた。池には新しく蓮鉢が沈められ、鯉も放された。また一つ、この興味深いカエルの居場所が無くなった。泡に包まれた卵を木の枝に産みつける特異な生態が間近に見える場所だっただけに残念。たとえ産んだとしてもそのオタマジャクシが生き残ることはもう出来ない。このような場所での鯉の存在はカエル、イモリやトンボなどにとってブラックバスにも勝る脅威なのである。京都府立植物園の小さな小川でも木の枝に卵塊を見つけた。この細流ではアメリカザリガニが待っていた。このカエルを天然記念物指定する自治体も多い。【2008/09/10】
Photo:2009年6月23日撮影 注:以前掲載の写真は、シュレーゲルアオガエル(♀)と同定を訂正しました。よって写真はモリアオガエル(♂)に訂正しました。【2009/07/07】

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