2015年9月2日水曜日
第七百六十三夜/マミジロハエトリ
比較的どこにでも居て、かつ同定が優しいハエトリグモ=マミジロハエトリ(Evarcha albaria)。カメラのレンズに自分が映るのか、前脚を広げカメラを見上げて頭を左右に動かしていた。その動作はなかなか愛らしい。写真は♂個体。Photo:2015/09/01 @京都御苑、京都御所
2013年5月27日月曜日
第四百八十四夜/葉に潜む陰
不用意に動くと葉に潜むクモが狙って来る。イオウイロハシリグモ(Dolomedes sulfureus)は、獲物を捕るためのクモの巣は張らず、近くを通る獲物を待ち伏せるクモの仲間。今日の獲物は、ガガンボの仲間のようだ。しかし自分が動けば、トカゲやカエルから狙われる。獲物を食べている時も不用意には動けない、獲物もろとも自分も「獲物」になってしまう。Photo:2013/05/26 @京都御苑、京都市
2012年9月7日金曜日
第四百六夜/ワキグロサツマノミダマシ
ワキグロサツマノミダマシ(Neoscona mellotteei)という変わった名前のクモ。日中は網を畳んで葉上で休み、夜間になると円形の網を張り虫を捕食する。写真はアラカシの虫食いの葉上に休んでいる個体だが、上手い具合に虫に食われた葉のエッジが茶色に変色し、クモの体色と良く似ている。クモは葉の状態と自分の体色が似ている事を知っているんだろうか。変わった名前だが調べてみると「サツマノミ」とは「ハゼの実」の事、「ダマシ」とは「似ている」の意味とある。つまり「ハゼの実に似ているもの」となる。一度、未熟なハゼの種子を見てみよう。「ワキグロ」とは、体の側面が黒いと言う意味。近似種で「サツマノミダマシ」という種がいて、こちらは脇も緑色なのだ。Photo:2012/09/04 @京都御苑。京都市
2012年8月24日金曜日
第三百九十四夜/獲物を狩るのも命がけ?
植物園の園路で見つけたオオモンクロベッコウ(Anoplius samariensis)。このハチはベッコウバチの仲間で大きなクモに麻酔をかけ捕獲し、地面にあけた孔に運び入れ、卵を産む習性を持つ狩蜂の仲間。大きなクモ(写真のクモはアシダカグモの仲間)を狩るので、蜂も飛んで獲物を巣孔まで運ぶ事は出来ない。獲物のクモは、草むらなんかにいる。たとえ獲物を捕らえたからいっても巣孔までは草や枯れ枝、小石等の障害物を乗り越えていかねばならない。今日は獲物を捕らえ巣孔に運び入れようと園路を歩いていたところをタイミング悪く管理車にひかれてしまったようだ。それを見つけたのがアリ達。獲物を狩るのも命がけなのである。この蜂は、真っ黒の体に大きな2対のオレンジ色を腹背面にもつ。Photo:2012/08/24 @神戸市立森林植物園、神戸市
2012年7月2日月曜日
第三百六十二夜/アリ? それともクモ?
ハエトリグモの仲間にアリグモと呼ばれる仲間がいる。写真はその仲間の代表格の「アリグモ(Myrmarachne japonica)」(写真は♂)。アリグモは、蟻のように全身ほぼ黒(若干の模様が腹部にある場合がある)で、草葉の上や木の幹を歩いている。歩き方は蟻そのもの、第一脚はいつも持ち上げて構え、ぱっと見、蟻の触覚と見間違う。これはアリに擬態しているものと考えられる。擬態の目的として、「アリを捕食するため」の攻撃的擬態という説と「アリに似せることで外敵から身を守るため」という隠蔽的擬態がある。かつては「アリを捕食するため」という説が主流で、まことしやかに「巣穴に入り込んで幼虫や蛹を担ぎ出す」とまで言われたらしい。しかし、その確実な観察記録はないと言う。だから実際は、蟻に似せて外敵を避けるための擬態であるといわれるようになった。蟻はハチの仲間で攻撃的な昆
虫だから、似せる事で他者からの攻撃を避けられることが最大のメリット。アリグモは獲物を捕らえるためのクモの巣は張らず、歩き回り(徘徊型)獲物を捕らえる。Photo:2012/06/26 @京都御苑
2011年8月23日火曜日
第三百三夜/クモの子を散らす
「蜘蛛の子を散らす」=「大勢の者が散り散りに逃げていく様子をいう」。知っていることわざだが実際にクモの子を散らすことはあまり無い経験だと思う。今夜の写真は、このクモの子を散らした状態のもの。写真のクモは「イオウイロハシリグモ」という、このクモは普段餌を捕る巣をかけない。ただし母グモはまんまるの「卵のう(卵の塊を糸でくるんだもの)」をくわえて運び守るが孵化する前に草葉間に吊るした卵のうのまわりに保護用の簡単な巣をかける。孵化してしばらくはまだ母グモが卵のうを守っているが、この巣に母グモの姿は見当たらない。子グモの塊を写そうと葉に触れてしまった・・・この瞬間、まさに「蜘蛛の子を散らす」状態が起こった。何匹いるのだろう500以上か1000匹以上か見当もつかない、小さなクモがものすごい数動き出した。この塊を「まどい」と言う(団居る、円居=1か所に集まり会すること、特に親しい者どうしが集まって楽しむこと)。 ただしむやみに散ること無く、やがて落ち着くともとの塊に戻った。塊から出ることは、補食される確率が高いのだからもうしばらく大きくなるまで「まどい」を続ける。そこで新たな疑問が、この大きさ子グモの餌は何だろうか・・・ひょっとするとこの中で共食いも起こっているかもしれない。さてこの中から親にまで生き残る確率はどれほどのものだろうか。まどいの大きさは、直径3〜5cm程度。Photo:2011/08/23 @京都御苑、京都市
2010年9月21日火曜日
第二百四十六夜/コガタコガネグモ
クモを見るとたいていの人はギャーッと言うか、顔を背ける。なんとなくその気持ちは解る。でもよく見ると面白く不思議な生きものではある。今日見つけたのはコガネグモ。網の中心にいるのだが写真を撮ろうとするとすばやく網から飛び下り草むらに隠れてしまう。数分後にみるとちゃんと元のところに止まっている。これを何度も繰り返すもいっこうに背中の模様を見せてくれない。我慢できずにさらに追いかけると今度は地面にへばりついたまま動かない。なんとなく普通のコガネグモと動きが違う。まあ背景は悪いが背中の模様がちゃんと判った。背中の模様は不思議な網目状、よく見るとお尻の先から糸が出ているのがわかる。クモは逃げながらも糸を出し続けるので、もといた自分の網(巣)に迷わずに戻ることが出来る。夜、この背中の模様とこのクモの行動をもとに調べると「コガタコガネグモ(♀)」であることが判った。このクモの「網から飛び下り草むらに隠れてしまう」がヒントとなった。やっぱり生きているものを見ることが大切なんだと思う。Photo:2010/09/21 @京都御苑
2010年9月14日火曜日
第二百四十二夜/ササグモ
クモは苦手だった・・・基本的には今も苦手である。なぜ苦手か、脚が8本とか、目がいっぱいあるとか、動くのが速いとか、色が綺麗でないとか、糸を吐くとか・・・いろいろあるけどつまるところは「よくわからない」から。何事も理解しようとする気持ちで新しい展開が産まれるはず。まずはこの苦手をクリアーしようとササグモとかハエトリグモの辺りから見てみようと思っている。葉の上でツマグロオオヨコバイをくわえたササグモを見つけた。このクモは糸の巣は造らず、獲物を待ち構える「待機型」。獲物を見つけるとぴょんと飛びついて捕らえる。その俊敏さが取り柄で、逃げる時もジャンプして素早い。脚のついている沢山の針状の突起物は獲物を捕らえる時に役立つことが想像できる。Photo:2010/09/14 @京都御苑、京都市2009年10月9日金曜日
百五十四夜/ジョロウグモ
単純なものである、「日本のクモ」という優れた生態写真の図鑑を入手したとたんに、クモのことを知りたくなる、もしくはクモの姿が目につく様になる。まあこの逆かもしれないが、いずれにしてもクモの存在が気がかりである。写真は、ジョロウグモという名のよく目にする大型の種類、ちょうどクモがミツバチを捕らえたところ。クモは獲物が巣にかかり暴れるとその振動を感じて糸でがんじがらめにしてしまう。数えるとミツバチは全部で5頭。大きなクモの左横には小さなクモも見える。こちらは雄クモ、♀(雌)と♂(雄)では大きさに母と赤ちゃんの差ほどある。雄クモは、雌の巣に居候しているようで不用意に動けば食べられてしまうのか、巣を揺らさない様にそろりそろりと慎重に移動していた(・・・気がする)。Photo:2009/10/01 @蓼科、長野県
2009年5月23日土曜日
第九十夜/徘徊するクモ・コアシダカグモ
昔、深夜に部屋の灯りをつけると床の間の壁に手の平サイズのクモがよくいた。こちらがビビっている間に障子や襖のすき間にささっ・・・とかすかな足音と共に消えていく。なんとも迫力があった。近頃ではすっかり見なくなってしまったが、今も家のどこかに生息しているのだろうか。今夜見たクモはこの「アシダカグモ」に似ている「コアシダカグモ」、「コ」と名前の頭に付くが大きさはさほど変わらない。アシダカグモが家屋に棲むのに対して、こちらは主に崖地や樹林内、洞窟など屋外で見られる。体は褐色で全身にまだら模様、脚には小さな白点がある徘徊性のクモ。アシダカグモ同様、夜間に活動する。Photo:2009/05/22 少し小ぶりの個体、建物の外壁にへばりついていた。頭は下。
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