2013年4月27日土曜日

第四百六十七夜/キクスイカミキリ

 仕事の関係で出向いたある学校の敷地内にこの地域では希少なノジギクが自生している。その様子を見るために敷地をおとづれるとノジギクの葉上でキクスイカミキリ(Phytoecia rufiventrisを見つけた。この体長6~9mmの小さなカミキリムシの食草は,キク,ヨモギ,ヒメジョオン,キクイモなどで,キク科植物の葉やくきを食べる。おそらくここではノジギクが食草となっているのだろう。黒い体の胸の背面に楕円形の丸紋様が一つ、判り易い。Photo:2013/04/26 @西宮、神戸市

2013年4月26日金曜日

第四百六十六夜/ゴマダラチョウの終齢幼虫その2

 ゴマダラチョウの越冬幼虫が春一番に脱皮した時の体色はこんなに美しい。ここにいることは判っていても少し離れてみると良く判らない・・・体色の変化の訳はそんなところにあるようだ。Photo:2013/04/25 @京都市

2013年4月25日木曜日

第四百六十五夜/ゴマダラチョウの終齢幼虫

 ゴマダラチョウ(Hestina japonicaの越冬幼虫(4齢)が長かった冬眠からようやく覚めた。4月19日に冬眠から覚め、少しだけエノキの新葉を食べたかと思うとそのまま動かなくなり昨夜5齢に脱皮した(体長3cm)。それまで枯葉色した幼虫が見違えるような鮮やかな緑色と枯葉色のストライプの体色となった。エノキの葉に自分が吐いた糸で台座をつくるこの幼虫は葉が大きくない新葉の頃は枝や葉柄に止まっていることが多い。その時、この一見派手な体色が保護色となるのだろう。よく見れば頭部の角もエノキの枯れ枝に似ていることに気付く。なかなか上手くしたもので、エノキの葉が大きくなれば葉の上に台座を作り移動する、そうすれば茶色のストライプは目立ってしまうので全身緑色に変色する。このまま育てば、1週間後に蛹になり、さらに2週間後の5月20日頃までには羽化する。Photo:2013/04/25 @京都市

2013年4月23日火曜日

第四百六十四夜/ツマキチョウ

 今年もそろそろ成虫も最後の季節となったツマキチョウ(Anthocharis scolymus。母蝶が産卵場所を求めて地面低く飛ぶ姿をよく見る。幼虫の食草は、ハタザオの仲間、イヌガラシ、ナズナ、ダイコンなど、街中ではショカッサイ(ムラサキハナダイコン、ムラサキハナナ)が多いので産卵する場所には困らないだろう。今年は不思議なことに雄蝶を一度も見なかった。Photo:2013/04/23 @京都御苑、京都市

2013年4月21日日曜日

第四百六十三夜/ミズイロオナガシジミの幼虫

 ミズイロオナガシジミ(Antigius attilia シジミチョウ科ミドリシジミ亜科の幼虫をアベマキの新芽で探す。思った以上に大きくなっていた。孵化(卵→幼虫)が4月9日頃(1齢)、その後5日程(4月15日頃)で脱皮し2齢、さらに5日程(4月20日頃)で3齢になったはずである。今日は20日なのでちょうど大きさから3齢初期と思われる。5日程で4齢(終齢)になり、さらに5〜6日を経て蛹になるだろう。蛹期が約2週間とすると、羽化(蛹→成虫)は5月15日〜20日頃か? やはり山地に比べるとずいぶんと早い時期に成虫を見ることが出来そうだ。
 昔、虫採りに明け暮れていた頃、このミズイロオナガシジミの飼育をミドリシジミの仲間の飼育の練習として数限りなくしていたことを思いだす。それほど近くの山でも卵を容易に探すことができた種だったが、今では無理だろうなと思う。Photo:2013/04/20 @京都御苑

2013年4月20日土曜日

第四百六十二夜/キジのシャドーボクシング

 小学校施設のホールのガラスに自分の姿が映るのが気になるのか、ガラスの前を行ったり来たりする一羽の雄キジ。縄張り意識の強い雄キジにとってガラスに映る自分は、縄張りに進入してきた別鳥と思っているのだろう。幸いに鏡のようにはっきりと映らず、ぼんやりとしているために別の自分にケリを入れるまでには至らない。Photo:2013/04/20 @浅小井、近江八幡市

2013年4月16日火曜日

第四百六十一夜/ヤマガラの水浴び

 今日も暑い一日だった。小鳥達も水浴びに余念がない。最近、コマドリがこの水場にやってきたので水場の前には長いレンズをつけたカメラがずらりと並ぶ。写真愛好家の皆さんのお目当てのコマドリは、後ろのアオキの下にいる。ヤマガラ(Parus variusが水浴びにやってきてもシャッター音の一つもしない、ずらりと並んだカメラに見つめられても慌てること無くゆっくりと水浴びを楽しんでいたようだ。写真を撮りたい気持ち解るが、ゆっくりと観察をしたいものだ。Photo:2013/04/16 @京都御苑、京都市

2013年4月14日日曜日

第四百六十夜/サンショウウオのふ化の季節

 今年もカスミサンショウウオ(Hynobius nebulosusの幼生の季節となりました。谷戸の水たまりの卵は、幼生(オタマジャクシ状)が卵塊の表皮を破って外に出るのを待っているような成長ぶりだった。このままだと干上がりそうな水たまりにある卵塊だが、天気予報は明日から雨、この水たまりの水位が増えるころには卵塊から幼生が水中に泳ぎ出すかもしれない。Photo:2013/04/14 @栗東、滋賀県

2013年4月13日土曜日

第四百五十九夜/亀島に休むカワウとカメ

 池の中央の亀石(いつも亀が甲羅干ししている)にカワウ(Phalacrocorax carbo)が潜水で濡れた羽を乾かしている。こんな時は臆病な亀もまったく動じず甲羅干しをしている。双眼鏡で見るとカワウの左足には青い足輪、右足にはアルミの足輪が確認できた。知人の情報ではこの個体は神戸市西宮で生まれたものらしい。淀川を遡ってきて御苑に辿り着いたのか。亀はイシガメ(1)、クサガメ(3)、アカミミガメ(7)の全部で11頭。Photo:2013/04/13  @京都御苑・九条池、京都市

2013年4月9日火曜日

第四百五十八夜/ホシミスジの3齢

 昨年秋にホシミスジ(Neptis pryeriの母蝶がユキヤナギに産みつけた卵は、孵化し、そして1齢幼虫のまま冬を越した。春になって食樹の芽吹きに伴い越冬から目覚め、今日みたら2齢から3齢へと脱皮をしていた。写真を撮った時は気付かなかったが、写真を拡大して幼虫の下に脱皮痕があるのを発見した。真ん中の茶色い枯葉のようなものが幼虫(頭が上)、これから順調に成長すれば6月までに新成虫が羽化するはずである。Photo:2013/04/09 @京都御苑、京都市

2013年4月5日金曜日

第四百五十七夜/アオサギ

 川岸から川面に目を移すと、アオサギ(Butorides striatusがこちらの様子を伺っていた。こちらを警戒していると思った。場所を移しショルダーバックをごそごそしているとこのアオサギは近くまで飛んできた・・・どうも餌をねだっているようである。警戒どころか、こちらがカバンから何か(食べ物)を出すのを待っているのだった。近くではコサギが小魚を獲っているのに・・・コサギがパンを食べるのを見た事は記憶に無いが、アオサギがパンを食べるのはよく見かける。大型の野鳥で街中で見かけるには、それなりの理由があると言う訳だ。Photo:2013/04/05 @高野橋、京都市

2013年4月2日火曜日

第四百五十六夜/オシドリ

 いつもの蛇砂川でカモを見る。先日のシマアジ(♀)は今日もいた。さて他には、と見ると・・・オシドリ(Aix galericulata)♂がいた。ここでは初めて見る。オシドリ夫婦と言うけれど、オシドリと連れ添って仲良く泳いでいるのはコガモの♀。投網の漁船がやってきて他のハシビロガモやカルガモは逃げてしまったが、このオシドリはヨシ原に隠れてしまった。おやおや、意外なことに派手な羽がヨシ原に入ると目立たなくなった。Photo:2013/04/01 @蛇砂川、近江八幡市、滋賀県