2015年6月22日月曜日

第七百三十夜/ムクドリの巣立ち

 自宅近くのムクドリ(Sturnus cineraceusの巣が連日、カラスに狙われている。ちょうどヒナの巣立ちを狙っているようで、カラスが来る度に親鳥の警戒の声が激しい。野外に行くと若ムクドリを見ることが出来る。親鳥に甘える姿は子どもだが、時おり見せる眼光は野生そのもの。Photo:2015/06/22 @京都御苑、京都市

2015年6月21日日曜日

第七百二十九夜/キイロトラカミキリ

 雑木林のなかに伐採ですっぽりと現れた広場、まわりには伐採された木々が積まれている、そんな場所にやって来たキイロトラカミキリ(Grammographus notabilis薄黄色に黒い紋があるカミキリムシ。大型のカミキリムシの鈍重さとは、まったく別で、枯れ木や伐採木の上を活発に歩き・飛び回っていることが多いので気付かない事が多い。体の全体が細かな微毛でおおわれ、体の紋様も薄い濃いの変化が多い。幼虫は、クヌギ、コナラ、ヤシャブシなどの枯れ木を食べる。伐採をして、幹や枝を積み上げておくと必ずやって来てくれる。Photo:2015/06/13 @鹿背山、木津町、京都府

2015年6月20日土曜日

第七百二十八夜/ノコギリクワガタ

 夕方、コナラの樹液を目当てに、根元の落ち葉の間からすたこら急ぎ足で現れたノコギリクワガタ(Prosopocoilus inclinatus。余程、空腹なのか早足だった。かつて僕が小学生の頃は、ヒラタクワガタやミヤマクワガタが多くて、この闘牛の角の様に下に曲がった大アゴを持つノコギリクワガタは滅多と採れないあこがれだった雑木林の環境が変わったのか、今は違うようだ。Photo:2015/06/13 @鹿背山、木津町、京都府

2015年6月17日水曜日

第七百二十七夜/綺麗な蛾には毒がある?

 今の季節、雑木林に行くと比較的よく観察できるひょうもん(豹紋)模様をしたエダシャクの仲間=ヒョウモンエダシャク(シャクガ科 Arichanna gaschkevitchii、綺麗な蛾である。幼虫期に食草のアセビ等を食し、その植物の毒素を体内に取り込むと言う。成虫時も毒を保持している為、鳥などに捕食されない。なるほどこの美しさは、毒があるからか?この蛾の紋様に似た色彩をもつエダシャクは、毒を持たないはずだから、このエダシャクに擬態していると言えるのかな。Photo:2015/06/13 @鹿背山、木津町、京都府

2015年6月15日月曜日

第七百二十六夜/夏の雑木林の蝶

 夏の雑木林の代表格の昆虫は、甲虫ならカナブン、蝶ならこのサトキマダラヒカゲ(タテハチョウ科 Neope goschkevitschii。翅の紋様は木肌かなにかに似ていて、これといった美しさや面白みには欠けるが、なかなか味わい深いものがある。Photo:2015/06/13 @鹿背山、木津町、京都府

2015年6月14日日曜日

第七百二十五夜/ウバタマムシ

 タマムシといえば緑色に輝くヤマトタマムシを思い浮かべるが、僕はこちらのウバタマムシ(Chalcophora japonicaの方が好きである。体色は、灰褐色で、背中に隆起した濃褐色の条があり、かなり渋めのデザイン。成虫はマツ林のある雑木林でよく見られ、幼虫はマツの弱った木や枯れ木の材を食べて育つ。タマムシはよく飛ぶ甲虫なので、飛ぶ瞬間の写真を撮ろうと待つがいっこうに飛び立つ気配が無い、ところがこちらの少しの隙を伺っているように目を離した隙に飛び立ち樹冠へと消えて行った。Photo:2015/06/13 @鹿背山、木津町、京都府

2015年6月9日火曜日

第七百二十四夜/ホシミスジ

 今年はホシミスジ(Neptis pryeriが例年になく目にすることが多い。僕が子供の頃はコミスジばかりでホシミスジなんて見たことが無かった。食草のユキヤナギはどこにでも植えられているので食草には事欠かないはずである。しかしその灌木の剪定がかつて程されなくなったことが原因かもしれない。ホシミスジの幼虫はユキヤナギの新芽近くで枯葉を丸めた巣のなかで冬越しするから、剪定をされると大きなダメージを受けることになる。Photo:2015/06/02 @京都御苑、京都市

2015年6月4日木曜日

第七百二十三夜/自分の姿をなぜ知っているのか

 枯れたヤブマメのツルと豆にとまるホシヒメホウジャク(Neogurelca himachala。小型のスズメガの仲間、飛んでいるときはハチに見え、いったん止まると枯葉に間違えるほど。それにしても緑の環境の中で自分が止まるべき枯れ草を見つけ出すことは不思議である。Photo:2015/06/02 @京都御苑、京都市

2015年6月3日水曜日

第七百二十二夜/小娘・コスズメ?

 「この小娘が!」というとなんとなく時代劇の悪代官の台詞だったり、少々人をバカにしたセクハラの世の中が見えて来るけど、こちらは、可愛いコスズメ(Theretra japonicaという素敵な名前を頂いたスズメガの仲間。決して鳥のスズメの子供ではない。尖った翅、毛むくじゃらの体、美しくしなやかな触覚、複眼,,ぬいぐるみの様でもあり、どこをとっても興味深い造形をしている。Photo:2015/06/02 @京都御苑、京都市