2013年9月23日月曜日

第五百四十一夜/戻って来たアオバズク、大楠はなに想う

 アオバズクがオオタカに食べられたのが8月27日の朝。その後、アオバズク達は休息場所の木からすっかり姿を消してしまった。その後一度だけ夕暮れの樹冠を飛ぶ姿を見たきりどこにいるのか判らない。渡りの時期までにはしばらくある。僕たちが知らない場所で静かに夜を待っているのだろう。アオバズクの営巣木の周りにはもう写真を撮る人もやってこない。今や彼らは南への渡りに立ち寄る小鳥達に夢中なのだ。
 いつもの様に今日もアオバズクが休息に使っている木を見た・・・なんとそこにはアオバズクが2羽仲良くとまっていた。約一月ぶりの姿である。野鳥カメラマン達がいないためだろうか比較的低い位置に休んでいる。こんな時はカメラも双眼鏡も出さないのが礼儀というもの。一枚の写真よりも一本の木の上と下で同じ時間を共有することが大切。
 夜行性の彼らにとっては、これからが一番安全な時間。目をこらしていると、これから一日が始まるのかと思わせる様な体の動きが見て取れた。南への渡りまでの間、アオバズク達はこの大楠の周りを生活の場にするだろう。この大楠は今年もアオバズクや多くのムクドリの営巣の場所となり、食事の場所となった。夕暮れの中、この大楠からは周囲の樹々とは違った気配を感じる。一夏が終わり何を想うのか。Photo:2013/09/23 @京都御苑、京都市

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