2008年10月5日日曜日

第三十夜/ヒラタシデムシの幼虫

この奇妙なダンゴムシみたいな虫は、ヒラタシデムシの幼虫だ。親子共に生きものの死体や腐肉を食べている。いわばアフリカ・サバンナのハゲタカやハイエナの様な存在。背の低い草地に落ちている木の枝が唯一の高台なのか、その高台にのって体全身で餌の有りかを探っているようだった。触覚を前上方に広げ口をもぐもぐさせている、体はバランスをとって精一杯立ち上げている。この幼虫を見ると宮崎駿の「風の谷のナウシカ」に登場する「王蟲(オウム)」を連想する。時々、王蟲はその体型からダンゴムシに思われるふしもあるが、本当はこのシデムシの幼虫こそオウムのモデルだろう。(映画を見た時にこいつが出ていると思った。こんなことは多分、だれも言っていないので今日が本説の公式発表かな)実際に食べるものも「腐海」のことばからイメージ出来る「腐肉」だし、その走る様子も実によく似ている。宮崎駿監督は、根っからの虫好きだ。この虫の存在ぐらいはご存知のはずだ。余談だが、「天空の城ラピュタ」に登場する「ロボット庭師」(手が長くて主人公たちを城に案内する)は、中国の伝説に登場する「セミ」に酷似している。さすが宮崎監督これもご存知だったようだ。こちらも未公表論。
【2008/10/05】Photo : ヒラタシデムシの幼虫 体長30〜35mm。2008/09/27 @京都御苑

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