2008年10月2日木曜日
第二十七夜/餌探しも大変だ・センチコガネ
先日、京都御苑でセンチコガネの死骸を園路で見つけた。頭に鋭利なもの(鳥のくちばしのような感じ)でグサリと刺したような跡がある。果たして鳥の仕業かどうかは判らない。このセンチコガネは、動物の糞を主食に腐ったキノコや果物なども食べている。生態的な話しの中で、(本来はもう少し説明がいるが)植物は「生産者」、動物が「消費者」と位置づけられている。このコガネムシは「消費者」の中でも、ゴミ・不要物(例えば、糞や死体)を消費する「分解者」。この分解者がいて初めて、自然の有機物が「生産者」に戻される。だからこのコガネムシがいることは健康な自然であることを意味する。このコガネムシは、ここの森の中で動物の排泄物を食べて分解を早くする大切な役割を持っている、といってもここでは主に犬の糞に依存しているようだ。しかし近年は、犬の飼い主の(糞の)始末が良いために少なくなっていると思える。たとえ犬の糞があったとしても最近のものは、ドライフードのために変な糞(飼い主にとっては固くて乾燥気味なので拾いやすい)が多く、しかも臭いも少ない。こんな糞はこの分解者が好きでないらしく、いつまでも放置状態にある。偶然だろうか、このセンチコガネの死骸は公衆便所の横で見つけた。この森の中で動物の糞を見つけるもの容易でなさそうだ。【2008/10/02】
Photo : 2008/09/27 @京都御苑・清和院御門近く
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