2012年8月7日火曜日

第三百七十八夜/ハヤシミドリシジミ

 私用で北海道を訪れた。限られた時間のなかではあったが積丹半島に行って来た。半島を形づくる斜面は、風雪・波の浸食で海側はとても急峻で尾根から海岸まですっぱりと切れ落ちている、一方反対側(つまり陸地側の斜面)は比較的なだらかな斜面がひろがる。斜面は一面ササ類に覆われ、風雪の影響を強く受ける上部斜面ではカシワの疎林が広がる。今回、ここを訪れた僕の目的はこのカシワ林にあった。カシワ林は海側からの風雨を避ける様に低く、地面を這う様に成長している。枝高さは地表から0mから高くてもせいぜい3.0m程度。観光用の園路を外れ尾根までの道沿いに何本ものカシワを見ながら歩く。やっとお目当てのハヤシミドリシジミ(Favonius ultramarinusを見つける。不思議な事でなにが彼らをそうさせるのか、ある一本のカシワには十数頭のハヤシミドリシジミが居た、隣の木には一頭もいないのにである。遠くの木にもいくらかのミドリシジミが飛ぶのが見えるがそれほど多くはない。斜面地のササは胸辺りまで成長し、足元の不安定さに加えて、地面にはアリがおそろしくいる。夕方になるにつれ風も吹き出し、写真を撮るのは悪条件となってしまった。ミドリシジミも葉の間に隠れる様に休んでいた。写真はあきらめ時間の許すかぎり双眼鏡での観察とした。ここ積丹半島では、ハヤブサ、ミサゴの営巣、ハリオアマツバメなどゆっくり見る事が出来た。Photo:2012/08/07 @積丹半島、北海道

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