2012年8月11日土曜日

第三百八十二夜/ヒラタシデムシ

 積丹半島の岬では沢山のヒラタシデムシ(Silpha paerforata(=北海道特産種、本州に生息するよく似た種はオオヒラタシデムシという)がいた。むしろ甲虫と言えばこれしか目にしなかった、特に岬の頂きにいたる遊歩道で多く見る。なかでも歩行者によって踏まれつぶれたカタツムリを3頭仲良く食べているものを見ていると面白かった。左下の個体がメスで、他の2頭はオスのようだ。食事を終えた2頭のオスは交互に下のメスに交尾を迫るのだが、メスはいっこうに相手にせずカタツムリを食べる事を止めない、やがてオス達は交尾をあきらめさっていくのだが、メスはまだなおカタツムリを食べ続けていた。卵を産むためにはオスより多くのエネルギーが必要なのだろう。この様子を見ているとなんと無防備な昆虫であるのか、しかしこいつをつかむとお尻から大変に臭い液体を出すのでだれも相手にしないようだ。きっとこの辺りの動物はこのことを知っているんだろうな。やたらとどこでもぞろぞろ歩いている。
  シデムシの仲間は動物の死体に集まり、それを餌とすることで有名な甲虫。名前の由来は、死体があると出てくるため、「死出虫」と名づけられたことによる。また、死体を土に埋め込む習性をもつものもあるため、漢字では「埋葬虫」と表記することもある。Photo:2012/08/07  @積丹半島、北海道

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