2009年7月26日日曜日

第百二十五夜/狩りをするツバメ

 ツバメの親鳥は、幼鳥(巣立ちビナ)に獲物(飛んでいる昆虫)の獲り方=狩りを教えると以前テレビで観た。幼鳥は最初から昆虫の獲り方を知っていると言う訳ではなく、親鳥が飛びながら教えるというのだ。親鳥が一度、捕まえた昆虫を空中で放し、それを幼鳥がキャッチする。これを繰り返すことで、幼鳥は何が食べもので、どうやって捕らえるのかを学習すると言う。これを一度、見たくて田んぼに行ってきた。20羽ほどのツバメの群れが稲穂の上を飛び交っていた。半分以上は幼鳥のようだった。親鳥が空中で獲物を放すシーンは僕の双眼鏡なんかでは判らなかった。ただ、時々数羽のツバメが空中でホヴァリングをしていた。これは親鳥が幼鳥を見て獲物を放すタイミングを待っているかどうかは判らない。
その他、面白い気づきがあった。1)雑草の多い田んぼにはツバメが多い→農薬を撒かないので昆虫が多いのかもしれない。(ツバメが多い田んぼと少ない田んぼが隣接しながらもはっきり分かれている)2)ツバメの尾羽は、燕尾服が例える様に2つに分かれているが高速で直線的に飛んでいるときはくっついているようだ(写真上:稲穂ぎりぎりのラインで飛んでいる姿はすごくきれい)。旋回をかける時にぱっと一瞬開く。3)ツバメもオニヤンマも飛んでいる昆虫だけを捕らえて食べる→食べるものが同じなら、空中でのニアミスも起る。さすがに両者飛翔の達人、直近で交わしていた(写真下:左からツバメが、右からオニヤンマが飛んできてすれ違った瞬間)。ただし相互にとって獲物として大きすぎるので交わすだけ。4)空中を飛びながら、きょろきょろして獲物を探している。昆虫よりも速く飛ぶことによって、空中に浮かんでいる昆虫をついばめばいいことになる。だから速く自由に飛ぶことが必要になる。5)幼鳥は餌獲りよりも遊びに興じている時もある様に見える。自由に飛べることが嬉しくってしかたがない? 
いずれにしろ今の田んぼでの狩りは、幼鳥にとって秋の渡りまでに習得し、しっかりとした体を作るための大切な時間なのだ。
Photo:2009/07/26 @栗東、滋賀県

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