2009年7月16日木曜日

第百二十一夜/オオヤマトンボ

 池の水面を行き来する一頭のトンボ・・・ギンヤンマか?あれっ違う。見慣れない。双眼鏡で追うが判らない。こうなれば陸上競技のゴール接戦ならぬ「写真判定」に持ち込もう。まずはトンボが飛ぶコースを観察する(あそこでターンして、次は向こう岸、その後はこの辺りを・・・ふんふん)。次は望遠レンズ(300mm、実際にはカメラとの関係で450mmとなってしまう)を付けたカメラのファインダーで追う(ピントがなかなかあわせられない、カメラにつけているのはマニュアルフォーカスレンズ。こんな場合はオートフォーカスレンズでも使えません)。コースと早さのタイミングが判ればしめたもの、後は時間と集中力が許すだけ粘る。最初の10カットは使えない、次の数カットはなんとかトンボが写ってる使えるものがちらほら、さらに次の10カット・・・実際に写真を撮ってるときは、息を止めているので、数カット毎に深呼吸。長くなれば逆に撮れなくなってくる。手持ちでこの写真は合格としよう。さて、これで特徴的な模様がつかめた、同定は出来そうだ。この写真から顔面の模様、側面の模様を調べる・・・「オオヤマトンボ」。オニヤンマに似たトンボ。高速で飛ぶトンボの場合、空気抵抗がないように全ての脚を体にぴたりと付けていることが判る。そして頭は戦闘機のパイロットがヘルメットをかぶっている様に見える。翅をさほど動かしていない(ように見える)のにそのスピードには驚くばかり、しかも急旋回もお手のもの。トンボの飛翔は見ていて飽きることは無い。
Photo:2009/07/16 @近衛池、京都御苑

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