2009年7月3日金曜日

第百十二夜/アオバズクとムクドリの一木二鳥

 今夜は、「一木二鳥」というか「鳥の二種世帯住宅」と言えば良いのか・・・。営巣を同じ木にした同じでない鳥の話し。大楠の東側の枝の洞(うろ)にアオバズク(フクロウの仲間)が、西側の枝の洞(うろ)にムクドリが営巣している。巣の距離は5mも離れていない。昼間は、巣の入口がよく見える枝にアオバズク(♂)が見張りをしている(写真上)。すぐそばではムクドリの親鳥がヒナの鳴き声にせがまれる様にせっせと餌を運ぶ(写真下)。この鳥達の一番の苦手はハシブトガラスらしく、カラスが近くで騒ぐとアオバズクはそれまで閉じていた眼を見開き、ムクドリは天を仰ぐ。
 アオバズクの巣があるこの大楠は神社の境内にあり、すぐ下から聞こえるお参りの拍手(かしわで)や鈴の音には反応しない(眼をつむったまま)、もちろんお隣一家にもまったく反応しない(心の中では旨そうと思ってるかもしれないが)。犬の声や人の声がすると薄目を開ける。アオバズクは人を怖がらないと時々言われるようだが、これはやはり間違い。巣やヒナを守る為に人が近づいてもその場を動かなかったりする結果。このアオバズクの親鳥、休日等は10人近いカメラマンが長〜いレンズを全部自分に向けるのだからたまらない、そのレンズから向けられる黒く深い反射はとても怖いに違いない。カラスには眼を見開くが、人には眼をつむって耐えている様に僕には見える(怖いから見ないでおこう、夜まで我慢我慢・・・)。アオバズクの止まっている横枝は見張りのベストポジションらしく、日を変えていっても全く同じ場所(その誤差±3cm?)にいる。
そこでこんな時の撮影の作法  1)人が多いときは撮影を止めましょう。2)遠くで静かに待ちましょう。3)待っている時は、よそ見をしながら、レンズの前に手ぬぐい一枚。(いざって時撮れないって・・・それは気配で待つんです)4)欲張りな撮影は止めましょう。何事も腹八分目が大切。5)終わったら「ありがとう」の一言一礼で静かにさいなら。
Photo:2009/07/03 @京都御苑、京都市

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