2012年6月17日日曜日

第三百五十夜/カラスとドングリ

 今日、またカラス(ハシボソガラス)の賢さを一つ知った。二羽のハシボソガラスがなにやら探し物をしていた。隠した食べ物を探しているのかと観察していると、丸いものをくわえた。双眼鏡で見ると「チョコボール」、なかなかいいものを拾ったと思った。すぐに食べずにチョコボールをくわえてしばらく歩く。今度はそれを脚に挟み、クチバシで割っている。(写真上)なかなか苦労しているが、ようやく中身を食べる。チョコボールなら割らずに食べれるはずである・・・? この行動を何度か繰り返す。
いくらラッキーとは言え、チョコボールがそんなに落ちてはいないだろうとさらに観察、食べていたのは「チョコボール」でなく「ドングリ」だった。食事中のカラスには悪いがその場所を見に行った。なんとそこにはドングリ(アラカシの実)の殻が沢山落ちている(写真下)。驚いた事には、カラスは地表に浮き出た木の根に止まり、木の根の窪みにドングリを入れて=安定させてクチバシで割ったようである。丸く小さなドングリを足で挟むのは容易ではない。そこで木の窪みを利用したのだろう。脚で木の実を挟み割る事は他の鳥でも知られている。しかしこのカラスがこの木の根を「特別な場所」として日常的に利用し実を割っていたとなると、これは「道具に近いもの」を使っていると言ってもいいだろう。次回はこの「特別な場所」でカラスを待つ事にしよう。Photo:2012/06/17 @京都御苑

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