2009年6月24日水曜日

第百六夜/ヨツボシホソバ

 今夜も蛾の話し。蛾というのは面白いなと思う。形も色も実にバリエーションに富む。極小から巨大なものまで大変な種類数がいる。そして今日見つけたと言って明日も見つかるなんて保証はぜんぜんない。それはなぜかと言うと多くの場合まだまだ生活がよく判らないからである。森を歩くと「蛾の幼虫」(・・・と言うことは何となく判る)は容易く見つけられる、しかしこの幼虫がどんな蛾になるかなんて誰に聞いたらいいのか? 日本産のチョウの場合は100%判るだろう。蛾はさっぱり判らない。蛾の場合は、幼虫を見つけ・育て上げ「どんな成虫になるかを探る=種明かし」が面白いと聞いたことがある。このヨツボシホソバという蛾の幼虫は地衣類を、例えば木の幹や切り株上のコケのようなものを食べるらしい(あくまでもらしい・・らしい)。成虫は果たして何を食べているのか?なにも食べないのかも判らない。写真の蛾は♂、♀の翅には名前の由来の「ヨツボシ模様」が付いている。蛾を調べる時に図鑑を見るとこれがまた難しい・・・なぜかと言えば図鑑の標本は「展翅」(翅が開かれた状態)がされているからである。蛾の自然の状態は、種毎にさまざまでこのヨツボシホソバはこのような「葉巻状」で葉っぱに止まっているからだ。(葉はマテバシイ、林縁の低い場所で見つけた)なんとも蛾の生態図鑑が欲しくなる。Photo: 2009/06/21 @京都御苑

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