2009年6月1日月曜日

第九十三夜/夏の夜の始まり・モモスズメ

 地下鉄の出入口の壁に1頭、木の皮のような文様の蛾が止まっていた。前翅にきめ細かな鱗粉の波形模様と小黒点が一つあり、後翅は薄紅色。これはスズメガの仲間「モモスズメ」、果樹園や雑木林周辺で見られる。灯火によく飛来し、近くの壁に止まっているのに出会う。幼虫は、モモ、ウメ、サクラ、ビワ、リンゴ、ヤマブキなど、いろいろな樹木の葉を食べる緑色のイモムシ。街灯に虫達が集ると、ああっ夏になって来たんだな〜と思う。昆虫採集をしている時はこのような個体を「完ピン」と呼んでいた。羽化したばかりの傷一つない個体をさす。この個体も羽化したばかりだろうか、その翅には傷の一つもない。Photo:2009/06/01 @川端丸太町、京都市左京区

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