2012年9月12日水曜日

第四百九夜/じっとしている事も大切

 葉の上に止まる小さな蛾は、シロオビノメイガ (Spoladea recurvalis。止まったまままったく動く事無くじっとしている。指先で触れるとさすがに飛び去るが、再び葉に止まるとまたじっとしている。葉の上についた鳥の糞か落ち葉の断片にも見える。僕たち人間は、色彩や形で生きものが外敵から身を守っていると思いがちだが、じっとする事も大切な身の守り方である。この小さな蛾の捕食者はクモやトカゲ、カエルであればなおさらである。この蛾がカエルの前に止まっていようともおそらくカエルは食べ物として反応しないだろう、しかし一度この蛾が身を動かせばすぐさま飛びついて食べてしまうはずである。身の守り方は形や色彩も大切だが、無駄に動かない事である。Photo:2012/09/11 @京都御苑、京都市

むしの気持ち:無駄な動きはお腹も減ります。

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