2010年9月1日水曜日

第二百三十七夜/ムラサキツバメと温暖化

 やっと出会えたシジミチョウの仲間=ムラサキツバメ。かつては京都、三重が生息の北限とされていた。近年の温暖化の影響かその生息地を延ばし、十年ぐらい前には東京でも生息が確認された。もともと京都市内でもそう多くはないチョウなのだが近年は、目撃件数が多くなっていた・・とは言っても自分ではまだ見ていなかった。幼虫の食樹は、常緑性のカシ類:マテバシイやシリブカガシ。マテバシイは都市公園・緑地などの植栽で一般的な木なのでチョウ自らの移動以外に、植栽樹木についた幼虫が北限を延ばしたことも可能性としてあるだろう。このムラサキツバメの面白い生態は成虫で越冬すること、しかもその越冬初期は集団を作ること。昔、宮崎でこのチョウがビワの葉に100頭以上もの集団をつくって越冬していたのを見た。写真の個体は翅の縁がすこし波打っている、羽化してさほど時間が経っていないと思う。翅の表は、濃い紫色だが裏面は見てのとおり地味な茶色、でも光の当たり方でうっすらと紫色が浮かび上がる。今日は4頭ものムラサキツバメを見ることができた。Photo:2010/08/31 @京都御苑、京都市

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