2010年9月20日月曜日

第二百四十五夜/コオニヤンマ・風変わりなヤゴ

 買い物がてら自宅近くの鴨川に散歩にいく。少し前の豪雨で中州に発達していた草むらはすっかり流され河原となり、あたらしい生きもののの住処ができたので一度じっくりと観てみたかった。河原には早くも新しい植物が成長し、その水際ではオイカワの稚魚が群れている。川岸で水中の小石を一つひとつめくり上げるとカワゲラやトビケラの幼虫が見つかった。中には風変わりなコオニヤンマのヤゴ(写真)も沢山みつかる。いく匹か捕まえているうちに気付く、そのヤゴの大きさがまちまちなことに。写真のヤゴは、体長(脚を含めず)8mmほど、中には体長30mmほどの大きな個体もいる。大きさの異なるヤゴが同時期に見つかるということは、このトンボの幼虫時代は単年以上必要ということ。大きな個体は来年の初夏に羽化するだろうが、この小さなヤゴは早くとも2年後の羽化となるだろう。羽化までに豪雨・濁流のような大変な場面に遭遇するだろうが、小さなヤゴがそれをやり過ごすことに驚く。コオニヤンマのヤゴは、水中ではひらりひらりとまるで枯れ葉が舞うように泳ぎ逃げていく。名前にオニヤンマと付くが、オニヤンマの仲間でも、ヤンマの仲間でもなく、サナエトンボの仲間である。成虫の複眼の位置と、幼虫の口部の形状でそれと判る。Photo:2010/09/20 @鴨川、丸太町、京都市

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