2009年5月1日金曜日

第七十五夜/早春の蝶・ミヤマセセリ


 早春の山に行くとおなじみの蝶に会えた。翅の裏も表も地味で色味に欠けるがなんとも味があり好きな蝶だ。このミヤマセセリは、一年でも春一番先、雑木の新芽が吹き出す前にだけ現れる。陽があたると地表近くを活発に飛ぶが、いったん日が陰ると枯れ葉の間に身をひそめ、翅の模様が保護色なり見つけることは出来ない。成虫はまだ芽吹いていないコナラやクヌギの新芽に産卵する。幼虫は新芽が出すころ孵化しゆっくりと成長、晩秋に地表面に降り、枯れ葉を綴って冬を越し、そのままの状態で春を向え蛹になり羽化する。
【2009/04/29日】Photo:ミヤマセセリ♂ @長野県姨捨山(冠着山)

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