2012年7月24日火曜日

第三百七十三夜/モリアオガエルの旅立ち

水辺から離れた樹林地で地面をはねる小さなカエルを見つける、やっと前後の足が生えそろったばかりモリアオガエル(Rhacophorus arboreusの子ガエルだった。オタマジャクシ時代の尾がまだ1cmほどお尻についている。注意してみると同じようなサイズの子ガエルが何匹も見つかる。正面から覗き見ると、体をぺたりと木の幹に伏せる。すでに外敵から身を守ることを知っているようだ。こんな小さなカエルが水辺から離れ樹林で暮らし始めていたことは意外だった。もう少し大きくなるまで水辺にとどまると思っていたからだ。この子ガエルの尾は、明日にはすっかり体に吸収されるだろう。その後、数日間はなにも食べない拒食期を過ごした後、蚊やハエ、クモなどの小さな昆虫を食べるようになる。このカエルが産卵のために水辺に再び訪れるのはいつになるのだろうか。名前から察する事が出来る様に彼らの生活の舞台は「森」である。この子ガエルも例外ではなく、それまで樹上が生活の場となる。繁殖が出来る程大きくなるまでには数年必要かもしれない、それまで彼らのまわりにはトカゲ、ヘビ、クモ、鳥・・・など外敵に囲まれているようなもの、どれほどの個体が無事に生き延びれるのか。頑張れケロちゃん。Photo:2012/07/24 @京都御苑

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