2015年7月13日月曜日

第七百四十三夜/長い間ありがとう・イシガメ

 6年前、知人が死にそうなほど弱ったイシガメ(Mauremys japonicaの子どもを水辺で拾った。鉄分の多い水溜まりだったので顔も肌も全身鉄錆色、おそらく内蔵も鉄錆だらけだったかも知れない。成長記録でも付ければいいと思い持ち帰った。最初は餌もほとんど食べる事が出来無かったが、少しずつ元気になった。その稚カメも今では甲長も約9cm、7歳になった。人間の子どもだったら小学校に上がる年齢、そこでその時の水辺にもほど近い西の湖の水路に還す事にした。岸辺に放すとしばらく甲羅干しを行い、するりと水中に泳ぎで出た。ずっとこちらの様子を見ていた「狭い水槽ともさよなら・やれやれこれで自由の身だ」と思っているのか。今夜からすっかり自由だけど体には気をつけるんだよ。また会える事を願いつつ、さよなら。Photo:2015/07/13 @西の湖、近江八幡市、滋賀県

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