2013年7月16日火曜日

第四百九十九夜/ほっといてくれないかな?

 人間達は、私をアオバズク(Ninox scutulataと呼びます。ただ今、子育て中。昼間は外敵から巣を守るために近くで見張り、夜はひな鳥のための餌獲りに忙しいのです。ゆっくり休もうと・・・眼下を見るとそこには鳥好きと称するギャラリー(その大半は「鳥の写真撮り好き」と言える人達)が黒くて長いものをこちらに向けています。その真ん中がギラリと光っているので正直、怖いです。今日もギャラリーの人間達が私のいる近くでいろいろな話をしています。人間達は気付いていませんが、私たちは耳がいいので声がよく聴こえます。そして周りを大勢で歩かれると地面の振動が木の根から幹に伝わり巣穴まで響きます、巣穴の中の子ども達もびっくりしています。皆さんどうかそっとしておいてください・・・というか、「ほっといてください!」(アオバズクの声を訳しました)

観察談:一人で静かにアオバズクを観察していると、かれらがリラックスしているのが判る。両目をつむる時間が長く、片足で止り、休憩しているのだ。時折、カラスの声に反応するが、すぐにもとの休息に戻る。僕は多くのギャラリーがいると本当に不愉快になる。ギャラリーの中には心ない人たちもいるだろうが、人間が集まり直視する、つまりアオバズクにとって多勢から一方的に見られると言うことが相当なストレスになっているはずである。観察のコツは、見て見ぬ振りをすることである。Photo:2013/07/16 @京都御苑、京都市

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