2009年8月14日金曜日

第百三十二夜/シオヤアブ vs シオヤアブ

 今の季節には、樹林地でも草地でもよく目にするシオヤアブ。草の葉上や枝先に止まっている個体を観察していると必ずと言っていいほど狩りのシーンに出くわす。メニューは幅広く、ハエ、ハチ、小型のトンボ、チョウとにかく近くを飛びすぎる昆虫を見つけると捕らえる。時には自分よりもはるかに体重の重いコガネムシなんかにも平気で襲いかかる。大物ではニイニイゼミを捕らえたのを見たことがある。しかし、ハチなんかのちょっと手ごわい相手は途中で手放すこともある。今日の獲物は、運悪く近くを通りかかった少し小さなシオヤアブ・・・つまり共食い。このアブは獲物を獲物を丈夫な脚で羽交い締めにし、太いストローのような口をぶすりと獲物に突き刺し体液を吸ってしまう。不思議にも捕らえられた獲物はさほど抵抗もせず、たやすく体液を吸われてしまう。この虫よほどツボを知っているのか、もしくは唾液に麻酔剤の様なものが入っているのかも知れない。写真のシオヤアブの尾の先端には白い毛のような飾りがあるこれは♂、♀はこの部分が濃い青色に光っているのですぐに判る。
Photo:2009/08/09 @トンボ池・京都御苑

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