
Photo:2009/08/30 八瀬、京都市
私たちの暮らしのそばで多くの生きものも暮らしています。よく見るとそこには私たちの想像もつかないすごい出来事や新しい発見、豊かな創造性、芸術性・・・なによりも変化に富んだ命があります。そんな生きものたちの暮らしや季節の様子はどこか懐かしくもあり、未来的でもあります。
Since July,2008

 虫と言うものいる時にはいるが、いざ探してもいっこうに見当たらないことが多い。例えばこのベッコウハゴロモもそうである。どこでもいつでも見ている気がするがいざ写真を撮ろうと思って探すとなかなか出会えない。普段あんまり真剣に写真も撮っていない。この虫、セミやカメムシの仲間で全長10mm前後、体長6〜8mmの大きさ。なにぶん小さいのでどうしても見劣りするが、よくよく見るとなかなか面白い形と色をしている、ジェット戦闘機のステルス機のような形がユニーク。複眼も縞模様でけっこうクール。全体の色は、黄褐色から闇褐色まで変化がある。これがクマゼミぐらいの大きさがあればかなりかっこいい。主にクワやクズなどの汁を吸っているが、今回はクサギの葉で汁を吸っていた。Photo:2009/08/25 @京都御苑。京都市
 虫と言うものいる時にはいるが、いざ探してもいっこうに見当たらないことが多い。例えばこのベッコウハゴロモもそうである。どこでもいつでも見ている気がするがいざ写真を撮ろうと思って探すとなかなか出会えない。普段あんまり真剣に写真も撮っていない。この虫、セミやカメムシの仲間で全長10mm前後、体長6〜8mmの大きさ。なにぶん小さいのでどうしても見劣りするが、よくよく見るとなかなか面白い形と色をしている、ジェット戦闘機のステルス機のような形がユニーク。複眼も縞模様でけっこうクール。全体の色は、黄褐色から闇褐色まで変化がある。これがクマゼミぐらいの大きさがあればかなりかっこいい。主にクワやクズなどの汁を吸っているが、今回はクサギの葉で汁を吸っていた。Photo:2009/08/25 @京都御苑。京都市

 長い梅雨のあと、どこの国だろうかと思わせるような暑さがあった・・・かと思えば、お盆が終わったとたんに急に秋の気配になってしまった。近くの鴨川の草むらではキリギリスの声が賑やかだ。今日はサトクダマキモドキ・・・聞き慣れないキリギリスの仲間に出会った。「サトクダマキ」とは「クツワムシ」のことらしい・・・といっても「クツワムシ」も一般的には聞き慣れない名前だと思う。「くつわ」とは馬に乗るときの手綱をつける為に馬の口に付ける金具のこと、クツワムシの声が「ガチャガチャ・・」とうるさいのでこの名前がついている。このサトクダマキ(=クツワムシ)に似ているので「・・・モドキ」と名前につけられてしまった。さて今度は「サトクダマキ」の名前の由来は?新しい疑問が出てきてしまった。これは宿題としよう。写真の個体は、尾の先に丈夫に反り上がった特徴的な産卵管が見えるので♀の個体。ハスの葉上からこちらをうかがっている。もっとよく見ようと葉を手で寄せたとたん、体型からは似合わず軽やかに遠くに飛び去ってしまった。Photo:2009/08/18 @京都御苑
 長い梅雨のあと、どこの国だろうかと思わせるような暑さがあった・・・かと思えば、お盆が終わったとたんに急に秋の気配になってしまった。近くの鴨川の草むらではキリギリスの声が賑やかだ。今日はサトクダマキモドキ・・・聞き慣れないキリギリスの仲間に出会った。「サトクダマキ」とは「クツワムシ」のことらしい・・・といっても「クツワムシ」も一般的には聞き慣れない名前だと思う。「くつわ」とは馬に乗るときの手綱をつける為に馬の口に付ける金具のこと、クツワムシの声が「ガチャガチャ・・」とうるさいのでこの名前がついている。このサトクダマキ(=クツワムシ)に似ているので「・・・モドキ」と名前につけられてしまった。さて今度は「サトクダマキ」の名前の由来は?新しい疑問が出てきてしまった。これは宿題としよう。写真の個体は、尾の先に丈夫に反り上がった特徴的な産卵管が見えるので♀の個体。ハスの葉上からこちらをうかがっている。もっとよく見ようと葉を手で寄せたとたん、体型からは似合わず軽やかに遠くに飛び去ってしまった。Photo:2009/08/18 @京都御苑
 今の季節には、樹林地でも草地でもよく目にするシオヤアブ。草の葉上や枝先に止まっている個体を観察していると必ずと言っていいほど狩りのシーンに出くわす。メニューは幅広く、ハエ、ハチ、小型のトンボ、チョウとにかく近くを飛びすぎる昆虫を見つけると捕らえる。時には自分よりもはるかに体重の重いコガネムシなんかにも平気で襲いかかる。大物ではニイニイゼミを捕らえたのを見たことがある。しかし、ハチなんかのちょっと手ごわい相手は途中で手放すこともある。今日の獲物は、運悪く近くを通りかかった少し小さなシオヤアブ・・・つまり共食い。このアブは獲物を獲物を丈夫な脚で羽交い締めにし、太いストローのような口をぶすりと獲物に突き刺し体液を吸ってしまう。不思議にも捕らえられた獲物はさほど抵抗もせず、たやすく体液を吸われてしまう。この虫よほどツボを知っているのか、もしくは唾液に麻酔剤の様なものが入っているのかも知れない。写真のシオヤアブの尾の先端には白い毛のような飾りがあるこれは♂、♀はこの部分が濃い青色に光っているのですぐに判る。
 今の季節には、樹林地でも草地でもよく目にするシオヤアブ。草の葉上や枝先に止まっている個体を観察していると必ずと言っていいほど狩りのシーンに出くわす。メニューは幅広く、ハエ、ハチ、小型のトンボ、チョウとにかく近くを飛びすぎる昆虫を見つけると捕らえる。時には自分よりもはるかに体重の重いコガネムシなんかにも平気で襲いかかる。大物ではニイニイゼミを捕らえたのを見たことがある。しかし、ハチなんかのちょっと手ごわい相手は途中で手放すこともある。今日の獲物は、運悪く近くを通りかかった少し小さなシオヤアブ・・・つまり共食い。このアブは獲物を獲物を丈夫な脚で羽交い締めにし、太いストローのような口をぶすりと獲物に突き刺し体液を吸ってしまう。不思議にも捕らえられた獲物はさほど抵抗もせず、たやすく体液を吸われてしまう。この虫よほどツボを知っているのか、もしくは唾液に麻酔剤の様なものが入っているのかも知れない。写真のシオヤアブの尾の先端には白い毛のような飾りがあるこれは♂、♀はこの部分が濃い青色に光っているのですぐに判る。 セミの世界がちょっと昔とは、変わってきているようだ。小学生の頃(・・・40年近くも前かな)、家近くの虫採りのフィールドではヒグラシなんていなかった、ミンミンゼミもいなかった。山に行って初めてその声を聞いた。(それともあまりセミに興味が無かったので聞こえなかったんだろうか)ニイニイゼミとアブラゼミ、そしてクマゼミ、お盆が過ぎたころにツクツクボウシ。これが定番だった。今日、自宅近くのお寺でヒグラシを見つける、ツクツクボウシも鳴き始めた。今年はクマゼミもツクツクボウシも少し早いようだ。関東ではクマゼミが、関西ではミンミンゼミが街中でも見ることができる様になった。セミの幼虫が庭木・植木(の根)に付いて日本全国を旅していることが原因と言われるが、それ以外にも環境の変化が大きく影響しているんだろうな。写真のヒグラシをよく見ると腹部の左中ぐらいに茶色の米粒状のものが付いている、これは寄生バエの蛹のようである、どうりで元気が無かった。Photo:2009/08/08  @真如堂、京都市
 セミの世界がちょっと昔とは、変わってきているようだ。小学生の頃(・・・40年近くも前かな)、家近くの虫採りのフィールドではヒグラシなんていなかった、ミンミンゼミもいなかった。山に行って初めてその声を聞いた。(それともあまりセミに興味が無かったので聞こえなかったんだろうか)ニイニイゼミとアブラゼミ、そしてクマゼミ、お盆が過ぎたころにツクツクボウシ。これが定番だった。今日、自宅近くのお寺でヒグラシを見つける、ツクツクボウシも鳴き始めた。今年はクマゼミもツクツクボウシも少し早いようだ。関東ではクマゼミが、関西ではミンミンゼミが街中でも見ることができる様になった。セミの幼虫が庭木・植木(の根)に付いて日本全国を旅していることが原因と言われるが、それ以外にも環境の変化が大きく影響しているんだろうな。写真のヒグラシをよく見ると腹部の左中ぐらいに茶色の米粒状のものが付いている、これは寄生バエの蛹のようである、どうりで元気が無かった。Photo:2009/08/08  @真如堂、京都市
 トンボ池(京都御苑)でモリアオガエルを探している時に参加者の一人が水面にヘビを発見。水面から鎌首をもたげ、周囲を伺い、ハスの葉に這い上がってきた。60cm程度の若いシマヘビだ。シマヘビは水田や水辺に見られるヘビで泳ぎも潜りも得意とする。以前、田んぼでこのヘビを見つけ観察しようと執拗に追いかけたことがある、この時行き場を失ったヘビはとぐろを巻きしっぽを上げて小刻みに揺らし始めた。しっぽは周辺の草にふれ「ガサガサガサ・・・」と音を立てた。これには驚いた、まるでテレビで見るガラガラヘビのようだった。ヘビには、のんびりしていた時に執拗に追いかけ大変に迷惑をかけたが、興味深い行動を見せてくれたことに感謝。以前、TVニュースで「河川敷でガラガラヘビがいたと通報があった」と報道された(結局探したが見つからなかった)、僕はニュースを見ていて「ああっ、シマヘビの仕業だろう」とすぐさま判った。Photo:2009/08/05  @京都御苑、京都市
 トンボ池(京都御苑)でモリアオガエルを探している時に参加者の一人が水面にヘビを発見。水面から鎌首をもたげ、周囲を伺い、ハスの葉に這い上がってきた。60cm程度の若いシマヘビだ。シマヘビは水田や水辺に見られるヘビで泳ぎも潜りも得意とする。以前、田んぼでこのヘビを見つけ観察しようと執拗に追いかけたことがある、この時行き場を失ったヘビはとぐろを巻きしっぽを上げて小刻みに揺らし始めた。しっぽは周辺の草にふれ「ガサガサガサ・・・」と音を立てた。これには驚いた、まるでテレビで見るガラガラヘビのようだった。ヘビには、のんびりしていた時に執拗に追いかけ大変に迷惑をかけたが、興味深い行動を見せてくれたことに感謝。以前、TVニュースで「河川敷でガラガラヘビがいたと通報があった」と報道された(結局探したが見つからなかった)、僕はニュースを見ていて「ああっ、シマヘビの仕業だろう」とすぐさま判った。Photo:2009/08/05  @京都御苑、京都市
 ハグロトンボ・・・僕は子どもの頃、このトンボの名を「おはぐろとんぼ」と教えられた。当時、時代劇を見ていて女性が「お歯黒」を付けていたこと、そしてそのお歯黒がけっこう不気味なお化粧だったこともあって、このトンボの名の「お羽黒」をすっかり「お歯黒」と思い違えてきれいな体なのに不気味な名前だな〜と思ってしまった(*注1)。ハグロトンボは、薄暗い林床部をふわりふわりと飛んでいる。飛んでもすぐに下草などに止まる、しばらくするとゆっくり4枚の翅を開き、一瞬で閉じてしまう動作が特徴的。成虫になったばかりの未熟な個体は、近くに水辺が無い場所(庭や神社の境内など)でもけっこう見つけられる。
 ハグロトンボ・・・僕は子どもの頃、このトンボの名を「おはぐろとんぼ」と教えられた。当時、時代劇を見ていて女性が「お歯黒」を付けていたこと、そしてそのお歯黒がけっこう不気味なお化粧だったこともあって、このトンボの名の「お羽黒」をすっかり「お歯黒」と思い違えてきれいな体なのに不気味な名前だな〜と思ってしまった(*注1)。ハグロトンボは、薄暗い林床部をふわりふわりと飛んでいる。飛んでもすぐに下草などに止まる、しばらくするとゆっくり4枚の翅を開き、一瞬で閉じてしまう動作が特徴的。成虫になったばかりの未熟な個体は、近くに水辺が無い場所(庭や神社の境内など)でもけっこう見つけられる。