草地を低く、草葉を縫う様にしてハタハタ・フワフワと小さな虫が飛ぶ。目立つのはその虫の白く長くしなやかな触覚。体長の3倍はありそうなヒゲのためにバランスが少々悪いようだ。ようやく葉に止まる。まぎれも無く小さなヒゲナガガの仲間。調べるとクロハネシロヒゲナガ(ヒゲナガガ科)、種名が読みにくいので・・・クロハネ・シロ・ヒゲナガ(ガ)と区切ると判りやすい。写真は長く立派な触覚(ヒゲ)を持つ♂の個体だが、♀の個体の触覚はもう少し短く、根元が黒く太い。名前の由来は体の特徴の「黒い翅+白い+長いひげ+蛾」より・・・とはいってもこの黒い翅に光があたると一瞬きらりと緑紫のような微妙な色にひかりきれいだった。最初の一頭に気がつくと、辺りの草地に沢山飛んでいることに気付く。ただし全部♂で、彼らはもうすぐ羽化するであろう♀を探し待っているに違いない。果たしてどんな生活をしているのだろうか。Photo:2012/05/01 @京都御苑、京都市
2012年5月1日火曜日
2012年4月25日水曜日
第三百三十二夜/セアカクロキノコバエ
すっかり暖かくなって樹林地では、ハグロケバエがわんわんと飛び出している。羽化した個体が地面を歩き、梢ではフワフワと舞っている。同じようなケバエが葉に止まっている。こちらは体が赤い種類と思い写真を撮る。最初は気付かなかったのだが頭部の大きさ、触覚の形状でケバエでない事に気付く。体つきは、ガガンボの様でもあり、チュウレンジバチの様でもある。小さな頭部に鮮やかな橙赤色の体、黒い翅が特徴的で触覚と脚が長い。調べるとセアカクロキノコバエと判った。名前から想像できる様に幼虫はキノコ類の菌糸を食べると推定されている。普段は出会っても素通りしてしまうような虫なのだが、ケバエを観ていておまけのごとく気がついた。一度見ると興味が向かう。Photo:2012/04/24 @京都御苑、京都市
2012年4月24日火曜日
第三百三十一夜/テングチョウ
今日はTシャツ一枚で過ごせる程の暖かな一日。ツマキチョウ、モンシロチョウ、キチョウ、キタテハ、ナミアゲハ、テングチョウなど元気に飛んでいた。エノキの枝先の新芽はすっかり開き始め、そこには産卵をしようとテングチョウが行ったり来たり。ゴマダラチョウの幼虫もそろそろ落ち葉の下から枝先に登りはじめる頃だろうと思う。里ザクラの花も満開、ウワミズザクラとコナラも開花し始めた。テングチョウは今日で3回目の登場です。Photo:2012/04/24 @京都御苑、京都市
2012年4月22日日曜日
第三百三十夜/タヌキのためフン?
京都御苑で見つけた「貯めフン」。習性から察するとタヌキの仕業か? タヌキは行動範囲の中に糞をする場所を決めていて、1頭で約10か所のため糞場があると言われている。今日見つけた「貯めフン」の内容物はほとんど銀杏(イチョウの種)、すごい量である。探してみるとすぐ近くにイチョウの大木がある。それにしてもこれだけの銀杏を食べて体は大丈夫なんだろうか?・・と心配してしまう。 「胃腸」だから大丈夫って? それにしても京都御苑のタヌキは昼間どこに潜んでるのだろうか? Photo:2012/04/22 @京都御苑、京都市
2012年4月13日金曜日
2012年4月9日月曜日
2012年4月7日土曜日
第三百二十七夜/雑木林に棲むサンショウウオ
2012年3月30日金曜日
第三百二十六夜/春のキジ
2012年3月3日土曜日
第三百二十五夜/薪割りで出てきたもの
友人から京町家のおくどさん(かまど)で炊いたご飯を食べようと誘われた。ご飯を頂く前に仕事があった。かまどに火を入れる前の作業は薪割りである。杉丸太をかまどに入る様に鉈で割るのである。割った断面から出た虫の脚に気付いた、観るとそれは体長1cmほどの小さなカミキリムシだった。幼虫時代に丸太を食い進み、その穿孔のなかで蛹化したものが、羽化した個体のようだ。孔の中で暖かくなるのを待っているのだろう。カミキリムシは出さずに割った丸太を元に戻し、もらってきた。暖かくなって出てきてからゆっくり観察しよう。さて薪割りの途中で虫を見ている僕にまわりはあきれている。でもこればかりは仕方が無い、薪に入っている虫の方が面白いんだから。Photo:2012/03/03 @四条京町家、京都市カミキリの種名は「ヒメスギカミキリ」と判明しました。(2012/04/12)
2012年2月29日水曜日
2012年2月27日月曜日
第三百二十三夜/早春に産卵するニホンアカガエル

里山の水田脇でニホンアカガエルの卵を見つける。まだまだ冷たい田んぼの水、そこにはおびただしいカエルの卵があった。親ガエルは冬眠から産卵のためにいったん降雪も終わらない早春に目覚め、産卵を終えた後、もう一度5月頃まで休眠(春眠)するという変わった生態を持つ。多くのカエルやヤモリが水田を産卵場所として利用するなかで、捕食者が少ない早春に産卵し、他のカエルがオタマジャクシの間に、子ガエルとなって雑木林に帰って行く、という作戦なのか。産卵がされていた田んぼのまわりにはおびただしい卵塊以外に、イノシシの足跡と彼らが土を掘り返し荒らした草地があった。近くの水溜まりにはアカハライモリや水生昆虫の姿も見れた、確実に春が来ている。写真:(上)ニホンアカガエルの溺死、(下)水田溝の卵塊 Photo:2012/02/26 @堅田、滋賀県2012年2月26日日曜日
2012年2月25日土曜日
2012年2月24日金曜日
第三百二十夜/ダイサギと言う白鷺
よく「白鷺」っていうがその名の鳥はいない、よく見かける白いサギをひっくるめて白鷺って言っている。 その中身はダイサギ、チュウサギ、コサギの「大中小」の3種類。みんなまとめてシラサギと呼ばれているように、風貌がどれもにているため、野鳥に興味の無い人は区別して見てない。つまり白い鷺のようなものは全て白鷺なのである。今夜の白鷺は体長は 90cm ほどで、日本ではアオサギと並ぶ最大級のサギ=「ダイサギ(大鷺)」である。全身の羽毛が白色で、雌雄同色。脚と首が非常に長く、くちばしも長い。足は全体が黒い。夏羽ではくちばしが黒くなり、足の基部がわずかに黄色がかる。また胸や背中に長い飾り羽が現れる。眼先が緑がかる婚姻色が現れることもある。冬羽では飾り羽がなく、くちばしが黄色くなる。チュウサギと似るが、チュウサギは体長が小さい。またダイサギはクチバシが長く、また眼下にある口角の切れ込みが眼より後ろまで食い込むことで容易に判別できる。だれもがきれいだなと思うのは、この鷺がゆったりと水辺を歩いていたり、舞っている時だと思う。目の前をゆっくりと純白の大きなつばさを広げ飛ぶ姿は本当にきれいなのである。Photo:2012/02/22 @三島池、米原、滋賀県
2012年2月22日水曜日
第三百十九夜/アオサギと雪山
フン虫研究者のT先生、野鳥研究者のN先生と3人で米原の三島池に鳥を観に行く。数日前の積雪で埋もれた池と伊吹山を想像して行ったのだが、なんと池周辺の雪はほとんど溶けてしまっていた、さすがに伊吹山は積雪たっぷりで双眼鏡で見限り山頂の小屋も雪に埋もれている。天気に恵まれ風もなく、暖かな一日。三島池では、ヒドリガモ、オナガガモ、コガモ、カルガモ、マガモ、アヒル(合鴨)、バン、オオバン、ダイサギ、アオサギ、カワウ、エナガ、カワラヒワなどが観られた。時折、パンを持ってやってくる来園者のまわりにカモ達が集まる。池の借景になっている伊吹山(1377m)を見ていると、池端の松の頂にアオサギが止まる(写真)。アオサギも雪山を眺めているよう。伊吹山はまだまだ冬の様相だがアオサギの脚は赤く色づき早くも婚姻色が出始めている。池のカモ達もすっかりカップルが出来上がっている。カモ達の渡りも以外に早いかもしれない。帰り道、西の湖にハイイロチュウヒを見に行くが、ここでも空振りで今日はなにも出なかった。いつもなら風が強いアシ原には全く風がふいていない。猛禽類の狩りは風との関係があるのだろうか。Photo:2012/02/22 @三島池、米原、滋賀県2012年2月21日火曜日
第三百十八夜/何かが違う今冬
自宅の庭にも雪が積もった。西洋ヒイラギの赤い実と雪はよく似合う・・・がさてどうしたものだろう今年は今になっても赤い実がすべて残っている。これは本来喜ばしい事なのだが、そうでもない。例年なら年末にヒヨドリが一日で食べ尽くしてしまうほどなのに今年は違う。山間部では雪が多いと聞くが地方全体ではやはり暖かいのか。この小さな木になる実に頼らなくとも山には豊富に食べ物があると言うのか。仕事で度々通る琵琶湖大橋に近い湖岸道路でも同じ事を気付いた。今年は琵琶湖のカモ類が少ない。北国では例年にない豪雪、ならばカモ類が越冬のためにさらに多く来てもよさそうである。気候の問題か、それとも地震の影響でもあるのだろうか。いろいろな場所で気付く、例年と何かが違う今冬である。Photo:2012/02/20 @京都市2012年2月18日土曜日
第三百十七夜/雑木林とコサギ
京都市内にもようやく雪が積もった。北陸や東北の積雪のことを考えると喜んではいられないが、やはり雪が積もって健然な冬期である気がする。早速、植物園に散歩に出かける。雪景色を一目見ようと普段よりも来園者が多い。散歩をしていると不思議な場面に出会った。カシ林の薄暗い林床をコサギが歩いている。普段、コサギは川辺にいる鳥でこのような場所にいる事を見た事が無かった。様子を伺っていると選んでこの暗い林床を歩いている、偶然迷い込んできたのでない事は確かだ。お目当ては餌らしい。小走りに歩いたかと思うと立ち止まり、地面を凝視し、しきりに何かをついばみ食べている。こんな行動を繰り返していた。コサギに習って、同じ様に地面に目を凝らすが何がいるのか判らない。積雪で水浸しになった地面からミミズでも出てきているのかもしれない。それにしても地面に残る雪にコサギの白羽がすっかりまぎれて保護色になっていることは面白い。雪が無ければ目立って仕方ないだろうに。Photo:2012/02/18 @京都府立植物園2012年2月17日金曜日
第三百十六夜/ノスリの飛翔に見とれる
タカ類の飛翔を見ていると時間が過ぎるのを忘れてしまう。実に見事。風を読みながら、時にはゆったりと舞ったり、空中に留まり地面の一点を凝視したり、また時にはすべるように上に下にと軽やかに移動する。時折、すとんと落ちる様にヨシ原に入るが獲物に逃げられたのかすぐに舞い上がってくる。是非ともその狩りの様子を見たいと思うのだが、なかなか出会えない。双眼鏡で見ていると目の様子まで判る、正面からこちらに向かってくる時などはゾクゾクしてしまう。この時期、西の湖のヨシ原にはノスリ(写真)、ミサゴ、ハイイロチュウヒ、チュウヒ、オオタカ、チョゲンボウ、トビなどのタカ類が観察できる。それぞれに体形や飛び方が違っていてなれればその判別は容易である。Photo:2012/02/17 @西の湖、近江八幡市、滋賀県2012年2月8日水曜日
第三百十五夜/葦原を舞うハイイロチュウヒ

仕事帰りに近江八幡・西の湖のヨシ原に寄る。雪まじりの風、北西からの風がもの凄く強い。遠くに見える工場の煙突から出る煙り(水蒸気?)は、真横にどこまでも流れていた。大きな望遠レンズでチュウヒを狙うバードウォッチャーも今日はそうそうに引き上げていく。午後4時頃、ハイイロチュウヒがどこからとも無く現れた。独特のV型につばさを上げて、畑や水田の地面すれすれ高さ1mぐらいを滑空している。畑の前に障害物(土手や堤防)が現れると一旦、上空に軽く舞い上がり再び降りてくる。時折、急に地面に降りる。獲物のネズミを捕らえたか? 暗くなるにつれ彼らの活動域はヨシ原に移動し、同じような飛行を繰り返していた。一羽、二羽と個体数が増えてくる。午後5時、ヨシ原には七〜八羽以上のチュウヒ、ハイイロチュウヒを見た。少し上空ではノスリが旋回し、近くの電柱にはチョゲンボウが止まる。褐色のチュウヒが時折、ヨシ原に降りる、しかしどこにいるのか判らない。以外に近くから飛び立ち驚く事もある。こちらの「見たい!」という気持ち=気配を察するのか、ヨシの中で用を足していると(気配が消える?)、向い側から現れた。何も出来ず見送るばかり。そんな鳥たちもやがて暗くて見えなくなった、時々ひらりひらりと軽やかに飛ぶのはトラフズクだろう。予想以上に多くの個体を見ることが出来た、こうなったら写真なんてどうでもよくなる。Photo:ハイイロチュウヒ♀ 2012/02/08 @西の湖、近江八幡市
2011年11月27日日曜日
第三百十四夜/カワセミ
府立植物園に行く、蓮池の四阿に幾人もの鳥を撮る人たち。レンズの先は、池の中央のネットに止まる一羽のカワセミ。決して良くない場所なのにカワセミが動く度に皆さんしきりにシャターを切る。カワセミはそんな魅力を持つ鳥である事はもちろん判っているがどうもこの様な人達の動きと、このような環境での撮影は好きになれない。はなれたところからコンパクトデジカメで一枚だけ押さえた。Photo:2011/11/21 @京都府立植物園
2011年11月9日水曜日
2011年11月1日火曜日
2011年10月18日火曜日
第三百十一夜/樹上に住むアオマツムシ
今や街の街路樹でよく見るアオマツムシ。コオロギやキリギリスの仲間とは、思えない面構え。むしろナナフシの顔の様である、樹上に住むとこんな顔になるんだろうか。日本では本州、四国、九州に分布。明治時代に中国大陸より日本に入り帰化した外来種という説が一般的だが、原産地ははっきりせず、日本での初記録年月日も1898年という説と1908年ごろという説があるが、はっきりしていることは初記録地は東京都の赤坂榎木坂であるらしい。一生を通して樹上に住むので土の地面が無くても、少々乾燥した環境にも対応できるたくましさ、だから街のなかでも増えることが出来る。バス待ちの時に頭の上で声はすれど姿は見えず・・・形が平たく、葉や枝の上を素早い動きをするためだ。Photo:2011/10/18 @京都御苑、京都市2011年9月27日火曜日
2011年9月16日金曜日
2011年9月14日水曜日
2011年9月8日木曜日
第三百七夜/蛾の身になにが起こったか?

知人より蛾の写真が送られてきた(写真上)。翅の紋様からするとオスグロトモエ(♀)だと思う。「思う」と言うのは、近似種のハグルマトモエに非常に似ているからなのだ。この写真を見て「おおっ!」と興味を持った。その興味は蛾の種類ではなく。この蛾の左下翅にざっくりとするどく、あたかも爪で(しかも5本指?)はぎ取ったかのような欠損にである。その部分を拡大すると写真下のように「スパッ」となにかで切り落とした様になくなっていることが判る。こんな傷がただ飛んでいる時に付くとは思えない、翅の状態から羽化してさほどの日も過ぎていない、しかも片側だけだ。はたしてなにがこの蛾の身に起きたのか? 実はこの蛾の翅は、アオバズクというフクロウの仲間の食事痕によく現れる。この翅の傷もアオバズクから逃れた時に出来たものか? それとも街灯に引き寄せられ壁に止まっていた時にネコに手を出されたか・・・そんなことを想像すると一枚の写真からでも自然の中で起こる様々なことに思いが向かうのだった。原則として自分が撮った写真を使っていますが、今回は友情出演です。Photo:2011/09/07 @京都御苑。京都市2011年9月7日水曜日
第三百六夜/木陰で休息するカラスアゲハ
木陰で休息するカラスアゲハ(夏型♂)を見つける。翅はまっさら、鱗粉も尾状突起も完璧、羽化してまもない個体と思う。普通は春と夏の年2回の発生、夏の個体は7〜8月に羽化するのでこの個体は少し時期遅れの登場とも言える。でも自然界では発生の時期が微妙にずれる個体がいることで健全なのだ。種のほとんどが同じ時期に発生してしまうと気象などの自然環境に大きな変化が出た時に、一番大切な繁殖に支障が出てしまう。登場する時期がばらばらとある一定の約束の上(大まかな季節)でずれることで、自然環境の変化に対応できるので健全なのだが、かといって変な時期に一匹だけ登場してもこれまた繁殖が出来ない。虫の世界はなかなか複雑に、かつ上手く出来ている。このカラスアゲハの場合は、登場するある一定の約束とは、春型5月頃(前年秋に蛹になって越冬した個体が羽化=春型)、夏型7〜8月頃に羽化(春の個体が産んだ卵から発生したもの=夏型)する時期である。これを年2回発生という。Photo:2011/09/06 @京都御苑、京都市2011年9月2日金曜日
第三百五夜/よくわからない蛾の世界
虫の世界はよくわからない。大きくてりっぱなものはほんの一握りで、ほとんどは小さくてその生活史も満足に判っていない。芥子粒のようなハエや甲虫でいっぱいである。ぱっと見で「**の仲間だ」と判れば良い方(これが難しいのだが)で、この写真なんかはフィールドで見ると植物の種が葉っぱについているとしか思えない。ほとんど見過ごしてしまう。幸いに「蛾の仲間」と言うことまでは経験上で判る。体長10mmに満たない、動きもせずひたすら葉の上で、頭を下にむけて、触覚を体に沿わしている。体の不思議な体色は、翅の模様である。調べると「ヤブマメヒメシンクイ」名前だけでは植物なのか鳥なのかさっぱり見当もつかないだろう。でも蛾の仲間である。ポップ類を食害するヨツスジヒメシンクイと酷似するが、はっきり判っていることは食草の違い。名前の頭につく「ヤブマメ」を幼虫は食べる。判らないから面白い、でものめり込むにはちょっとした勇気も必要。Photo:2011/08/30 @京都御苑、京都市
2011年9月1日木曜日
第三百四夜/卵を細枝に託す・クマゼミの産卵
あれほど熱かった夏なのに過ぎてしまうと、ほっとするどころかどこかさみしい。涼しい日が続くと日ごとにセミの鳴き声も減ってきた。今日はクマゼミがアラカシの細枝(枯枝)に卵を産んでいた。地面から高さ1m程度、鉛筆の太さよりも少し細いぐらいの枝だったのでゆっくりと観察できた。腹部先端を小刻みに動かし続ける、産卵管はまだ出ない。しばらくすると腹部先端より少し上(写真=セミの腹端より少し上に見える)から太い産卵管が現れた、このキリの様な産卵管を全身の力で枝に差し込む。この時、セミ成虫の前脚が強靭なのが役に立つのか。数分をかけて産卵を行なう、卵は樹皮下に産みつけられた。産卵が終わるといったん産卵管を抜き、休み、少し枝の上に移動してもう一度同じことを繰り返す。一回の産卵で相当に体力を消耗するのだろう、産卵と産卵の間の休息の時間は長い。セミが飛び立ったあとは、枝皮に上側にささくれたノミで刺したような痕が残った。産卵された卵はこのまま冬を越し、来年夏前に孵化し、地面に降り長い地下生活(幼虫)に入る。成虫となって地上に現れるのは数年先。成虫の期間は短いが、一匹の生涯(卵〜幼虫〜成虫)を考えると昆虫にしては極めて長生きと言える。Photo:2011/08/30 @京都御苑、京都市
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