2011年9月2日金曜日

第三百五夜/よくわからない蛾の世界

 虫の世界はよくわからない。大きくてりっぱなものはほんの一握りで、ほとんどは小さくてその生活史も満足に判っていない。芥子粒のようなハエや甲虫でいっぱいである。ぱっと見で「**の仲間だ」と判れば良い方(これが難しいのだが)で、この写真なんかはフィールドで見ると植物の種が葉っぱについているとしか思えない。ほとんど見過ごしてしまう。幸いに「蛾の仲間」と言うことまでは経験上で判る。体長10mmに満たない、動きもせずひたすら葉の上で、頭を下にむけて、触覚を体に沿わしている。体の不思議な体色は、翅の模様である。調べると「ヤブマメヒメシンクイ」名前だけでは植物なのか鳥なのかさっぱり見当もつかないだろう。でも蛾の仲間である。ポップ類を食害するヨツスジヒメシンクイと酷似するが、はっきり判っていることは食草の違い。名前の頭につく「ヤブマメ」を幼虫は食べる。判らないから面白い、でものめり込むにはちょっとした勇気も必要。Photo:2011/08/30 @京都御苑、京都市

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