2013年10月9日水曜日

第五百五十一夜/まちで暮らすのは大変・モンシロチョウ

 通りがかった園芸店の脇で舞うモンシロチョウ(Pieris rapae)。花も無いのに舞うにはワケがあって、この蝶は店の脇に売れ残り、ほとんどゴミ同然の放棄状態になっている野菜苗に産卵をしていた。モンシロチョウってどこにでも居ると思うのだが、街中からどんどん農地が消えていく状況下では、産卵環境にも厳しい事が判る。以前、スーパーマーケット店頭で野菜クズが入った箱の中にあるダイコン葉に産卵している母蝶を見た事がある。その時、トラック(ゴミ回収車)がやって来て作業員の方が箱を荷台に積みはじめたが、なおも母蝶は荷台に積まれた箱の周りを飛び続けていた。街中の街路樹のクスノキを食樹とするアオスジアゲハや園芸ブームで多く売られるスミレ類を食草とするツマグロヒョウモンの様に市街地で増えて来た種もあれば、モンシロチョウやキチョウの様に減ってしまった種もいる。馴染みが深い蝶ほどまちで暮らすのも大変と言う訳か。Photo:2013/10/09 @出町柳、京都市

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