2013年10月2日水曜日

第五百四十七夜/ハリカメムシの幼虫

 カメムシって大変に嫌われてる、しかもこの嫌われ方は「えん罪」的である。確かに腹部をつかむと臭い匂いを出すこともある。その一番嫌われる匂いを実体験した人はどのぐらいいるのだろうかと思う。僕はむしろ興味深くて面白い昆虫である・・・と思う。見ている分には嫌な匂いも出さないし、それどころか美しい。興味深いと思うのは、この虫はセミの仲間で(むしろセミがカメムシの仲間というほうが正しい)「不完全変態」(蛹の段階を持たない)である。蝶の様に蛹の前後で驚く程の様変わりがないものの、幼虫時代は、親(成虫)と色も形もけっこう違うのである。写真のカメムシは、ハリカメムシ(Cletus schmidtiの幼虫である。背中の刺と触覚の節にある扁平な膨らみが面白い。成虫の様に自由に飛ぶことが出来ないので、この形で目をごまかす様に葉っぱの先端の枯れているところにいるのだろうか。Photo:2013/10/01 @京都御苑、京都市

0 件のコメント: