2010年8月21日土曜日

第二百三十三夜/キアゲハ

 蝶は生きている時が一番きれいだなとつくづく思う。珍種凡種に限らず完璧な標本がずらりと並んだコレクションを見るのも悪くないが、どんなに普通の種類でも生きている時の姿はなにごとにも代え難い。彼らを見ていると飛んでいるのがたまらなく嬉しと思わせる瞬間がある。蜜花を探しているでもなく、異性を探しているでも無く・・・ただただ飛ぶことが楽しい。人が持つような喜怒哀楽な感情や遊びと言う時間はおそらく彼らにはないだろう、でもなんらかの感情を持ち合わせているとしか思えない一瞬があることは確か。猛暑の中、元気に飛び回ったキアゲハご自慢の後翅はすっかりぼろぼろになってしまった。もうしばらく元気に飛び、蜜を吸い、卵を産む頃には暑さも少しましになっているか。Photo:2010/08/19 @円山、滋賀県近江八幡市

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