2010年1月12日火曜日

第百八十三夜/ウラギンシジミの越冬


 昆虫は冬の間、いろいろな状態で越冬する。卵であったり、幼虫であったり、蛹(さなぎ)であったり、その種によって違う。成虫で越冬する昆虫もいる。成虫だからといって見つけやすいかというと、これが見つからない。むしろ、卵や幼虫や蛹の方が見つけやすい。食べている木や草の辺りを探せばいいから。写真のウラギンシジミというチョウは成虫で越冬する。今までその越冬成虫には出会ったことがなかった。二日前だった、これが思いも寄らない場所で見つけた・・・日当たり悪く(一日中日陰)、風も防げないようなシダの葉にぶら下がっている。飛んでいるうちに寒くなったのでそのまま越冬してしまった・・・という感じである。僕たち人間にとって冬越しというと暖かな南面を選びたくなるが、昆虫の世界ではそうでもないらしい。彼らにとって南側だと暖かいが、気温の変化が激しく(暖かくなると動いてしまう)、乾燥が避けられない。それよりも気温の変化が少なく、すこし湿った場所がいい。彼らにとって気温よりも湿度が大切なようである。Photo:ウラギンシジミ♂、2010/01/10 @吉田山、京都市

0 件のコメント: