2011年4月5日火曜日

第二百八十夜/アオバト

 アオバトを見るとつくづくきれいな鳥だと思う。胸から頭部にかけての黄緑色から濃オリーブグリーン、羽の赤紫色(これは雄の場合だが)。この美しい羽色の体が彼らが棲む樹林に入るとまったくの保護色になってしまう。地面から上を見上げると陽光に透ける葉のように見え、肩の赤紫色が枝や樹皮と区別付かない。樹冠から見下ろすと今度は頭部の濃緑から肩の赤紫色が葉面の風景にまぎれるのだろうと思う。これは捕食者に対しての魚体の色と同じ効果があるのだろう。どんな鳥も自分が棲む環境の中で羽色を進化させてきたこと思うと驚く。Photo:2011/04/05 @京都御苑、京都市

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